「Aprint」は、はがきや封筒の宛名面に加え、のし紙やのし袋、郵便振替用紙など、さまざまな用紙に対応した宛名印刷ソフト。操作画面は、差出人の登録や設定を行うためのメイン画面と、印刷物に対応したプレビュー画面とから構成され、はじめてでも直感的に操作できる。宛先の一覧表から一括印刷を行うことも可能だ。

はがき、封筒への印刷では、はがき、往復はがきのほか、17種類（長3/40/4号、洋1〜7号、角2〜8号）の封筒に対応。最大8種類までのユーザ定義も登録できる。用紙の置き方や文字の向きは、縦と横のいずれを指定することも可能。郵便番号の印刷位置は、枠の中または住所の前行から選択できる。そのほか、カスタマバーコードやスタンプの印刷、画像の貼り付け、「××書在中」といった脇付け印刷にも対応する。

宛先には、郵便番号、住所、会社・機関等、身分・役職等、名前（最大4名までの連名が可能）、敬称を設定できる。郵便番号と住所はいずれか一方を入力すると、他方を検索できる仕組み。フォントや行下げ、文字サイズ、行間などの指定は、プレビュー画面で確認しながら行える。全体の位置は、プレビュー画面でドラッグすることで移動させることができる。宛先と差出人は、表と裏に分けて印刷することも、表面に両方を印刷することも可能だ。

登録されている宛先を一覧形式で閲覧ことも可能。一覧表示画面では、キーワードによる検索やソートを行うこともでき、選択した宛先を一括印刷することもできるようになっている。

のし紙、のし袋の印刷では、11種類の用紙に対応する（のし袋には規格がないため、ユーザが設定する）ほか、8種類のユーザ定義を登録することも可能。四つの独立枠があり、それぞれ自由に使うことができる。郵便振替用紙は、払込取扱票、払込金受領証を同時に印刷することが可能だ。

フォントや文字サイズなども項目ごとに細かく設定できる。長い住所を自動で分割するような機能はないが、住所の2行目や会社名、氏名などの字下げなどを指定することも可能で、思い通りの印刷を実現できるだろう。なお、プレビュー画面のドラッグで移動できるのは、宛先・差出人全体の位置。各項目の位置関係は設定画面から行うことになる。

のし紙やのし袋、さらに郵便振替用紙など、ビジネスシーンはもちろん、家庭でも使う機会の多いものの印刷機能があるのも便利。手軽で役に立つソフトだ。

5〜6年以上前になりますが、群馬県桐生市の社会福祉協議会から「目の不自由な方々のためのパソコン教室の教材として『Aprint』を採用している」とのご連絡をいただいたときは、我ながら感激しました。プログラムの作り方が素直というか幼稚なため、図らずも音声読み上げソフトがうまく対応しているようです。世の中のお役に立てるのはうれしいことです。

現在の「Aprint」は、業務用でしか使わない機能もたくさん付いています。自分で試す機会はありません。バグ発見もご要望も、ユーザさまにおまかせの状態です。よろしくお願いいたします。