インストールすることなく、パソコンのバックアップイメージを作成することも可能なバックアップ/復元ソフト。「ノートン ゴースト」は、ドライブ(ボリューム)単位、ファイル/フォルダ単位双方のバックアップに対応したバックアップソフト。スケジュールによるバックアップを行えるほか、システムを監視し、イベント発生時にバックアップを自動実行させることも可能。新バージョン「15」では、インストール不要でバックアップを行える「コールドイメージ」機能が搭載され、25GB/50GB(2層)のBlu-ray Discにも対応した。さらにWindows 7にも対応。BitLocker暗号化機能と組み合わせることで、より強力なデータ保護を実現する。
メイン画面は、はじめてでも直感的に操作できる、わかりやすいデザイン。起動後に表示される「ホーム」のほか、「状態」「タスク」など、大きめのツールボタンが並ぶ。「ホーム」に表示されるのは、バックアップの実行状況やバックアップ先ドライブの使用状況など。さらに、バックアップの実行や設定の管理、ファイルやコンピュータの修復などの操作も「ホーム」から行える。
バックアップの設定はウィザード形式で行える。設定内容を定義ファイルとして登録しておけば、すぐにバックアップを行ったり、実行スケジュールや設定を変更したりもできる。バックアップスケジュールは、曜日と時間帯の組み合わせで指定できるほか、1日に複数回バックアップを行う場合は、その回数とインターバル(何時間おきに実行するか)でも指定することが可能。さらに「アプリケーションのインストール/アンインストール時」「特定のアプリケーションの起動時」「ユーザのログオン/ログオフ時」など、イベント発生時に自動実行させたり、強力なセキュリティ警戒システム「ThreatCon」にもとづいて実行させたりといったことも可能だ。
バックアップの方法は、
- ドライブ単位での指定
- ファイル/フォルダ単位での指定
に大きく分けられる。「ドライブ単位」の場合は、バックアップ先、圧縮バックアップの有無や保存するリカバリポイントの数、実行スケジュールなどを指定する。「ファイル/フォルダ単位」では、バックアップ対象のフォルダ(マイドキュメントやマイピクチャなど)のほか、ファイルの種類(音楽、ビデオ、業務ファイルなどの拡張子)や保存先、実行スケジュールなどのオプションを指定できる。バックアップ先にはローカルマシンのハードディスクのほか、リモートマシンやFTPサーバ、CD-RW/DVD-RW/Blu-ray Discなどを指定することが可能。CD-RW/DVD-RWにバックアップを行う場合は、メディアの容量に応じてバックアップデータが自動的に分割される。
ドライブ単位でのバックアップでは、オフサイトコピー機能を使うことにより、通常のバックアップとは別に2個までのコピー(リカバリポイント)を作成することが可能。オフサイトコピーでは、バックアップ実行時にバックアップ先の外付けハードディスクやFTPサーバなどを利用できるかどうかをチェックし、利用できなかった場合はその情報を記録しておいて、次に利用可能になった時点で、自動的にバックグラウンドでコピーが行われる。
バックアップしたデータは「コンピュータを修復」機能でドライブ全体を復元したり、(ファイル/フォルダの場合は)「ファイルを修復」機能でファイルを検索して、リストから修復したりすることが可能。また、リカバリポイントをマウントすることで、ドライブのバックアップデータそのものをドライブのように扱うこともできるようになる。
そのほかにも、新たに仮想ディスクに対応したことにより、リカバリポイントをVMware仮想ディスクやMicrosoft仮想ディスク、VMware ESX Serverに変換できるようになった。「仮想変換ジョブ」を定義することで変換スケジュールを設定し、定期的に実行させることも可能だ。さらに、
- バックアック先の移動やリカバリポイントのコピーなどが可能なバックアップ先管理
- リカバリポイントの内容をエクスプローラ風に表示できるRecovery Point Browser
- ハードディスクドライブのコピー
- カスタムリカバリディスクCDの作成
などの機能を備えている。