ソフトを開発しようと思った動機、背景
パソコンを使うと手軽に筆文字や画像、イラストを割り付けて、魅力的な年賀状を簡単に印刷できます。高価な画像処理ソフトや版組みソフトも不要で、ここVectorのサイトに紹介されているソフトを利用しても年賀状を作ることは可能です。しかしAdobe AIRを使えば、Windows/Mac/Linuxといった複数のプラットフォームに、フォントも含めてひとつのソフトウェアで作成できる環境を提供できます。印刷するデータをリアルタイムで編集することも可能です。「一人でも多く方に利用してもらうため」と考えて、Adobe AIRで動作するソフトウェアを開発しました。ブラウザベースも考えてましたが、セキュリティ面から個人情報である住所録の取り扱いの問題、フォントに依存する文字表現力の限界のため、AIRベースで開発することにしました。開発中に苦労した点
第一は、見やすく使いやすいユーザインタフェースです。作業において一連の流れで操作できればよいのですが、アイデアやひらめきは手順とは無関係に生まれます。そのため、さまざまな作業パートへ迷わず、簡単にアクセスできるようなデザイン、インタフェースの開発に苦労しました。
第二は、実装したくても、Adobe AIRの機能によって制約があるため、逸脱しない方法でプログラミングする必要がありました。例えば、現在のAIRのバージョンでも縦書きで一部のフォントがうまく表現できないのを補正したり、もともとのアンチエイリアス機能では小さな文字などがいまひとつ美しく表示されない点を改良したりといったことです。
第三は、EXEやDLLをAdobe AIRから直接起動できない点です。ActionScriptで記述したくない「達筆化(スムージング化)」機能は、サーバ連携で生成するように実装しました。
ユーザにお勧めする使い方
ぜひ、使ってみてください。「あれ、もうできたの」というぐらい簡単にできます。寅のイラスト素材なども、若いデザイナー志望の方に協力いただいて用意しています。「プリントマジック」独自の「達筆化」機能も使ってみてください。毛筆は多数の毛によるストローク、掠れ、筆脈などの要素が複雑に絡まり、再現不可能なまでに千変万化するのが魅力で、電子的に再現するのは困難です。「再現不可能だから個性を表現できる」わけです。もちろん実際の筆には及びませんが、マウスやペンタブレットで描いた文字を、あなたにしか描けない筆文字にすることができます。
今後のバージョンアップ(時期未定)
今後のバージョンアップとしては、
- 宛名印刷機能の強化(横書き、配送情報の充実(送付済み・喪中チェック)、ラベルシート対応)
- 画像処理(画像エフェクト(イラスト化、切り絵、水墨画変換フィルタ))
- お絵かき(ブラシ機能)
- 達筆化(高精細モード、スムージング化)
などを考えています(一部はAIRからEXE等を直接起動できるようになった場合に提供の予定)。また、ブラウザベース(IEやFirefoxのみではがき作成が可能)での動作は、開発は完了しています。諸条件が整えば、公開できるかもしれません。最後に
もし、「プリントマジック」にご提案やご意見などがあれば、ぜひご連絡ください。まだ★マークは空いています。画像、イラスト、フォントのご提供や、親和性の高いサービスとの連携などは特に大歓迎です。
(配布者・Dayz、開発者・株式会社アルファブレンド)