MIDIファイルの音量や音程、テンポを変更できるソフト。大きすぎる(小さすぎる)音量を聞きやすく変換したりできる。「MidiRetouch」は、音楽に詳しくない人でも使える標準MIDI(SMF:Standard MIDI File)用変換ユーティリティ。Webサイトや雑誌で公開されているフリー音源、携帯電話の着信メロディなど、標準MIDI形式のファイルを手軽に変換できることが特徴。シンプルな画面で、簡単に操作できる。試聴機能も搭載し、変換後、すぐに結果を確認することが可能だ。
変換できるのは「最大ベロシティ」「最大ボリューム」「キー」「テンポ」の4項目。「最大ベロシティ」では、楽器のキーを叩く速さ(個々の音の大きさに相当)を調整することが可能。最大値を指定することで、楽曲中のベロシティの値が比例して変換される仕組み。「最大ボリューム」では、全体の音量を調整できる。最大値を指定することで、楽曲中の各音符のボリュームが比例して調整される。最大ベロシティ、最大ボリュームともに0〜127の範囲で指定できる。
「キー」では、音程の調整を行える。半音階で−20〜+20(41段階)の範囲で調整することが可能。パーカッション(リズムセクション)に割り当てられたチャネル(CH10)のみを変換対象から除外するオプションもある。「テンポ」では、曲の速さを調整できる。元の曲の速さに対して、10〜400%の範囲(1%単位)で指定することが可能だ。
基本的な使い方は、
- 変換対象のMIDIファイルを読み込む(ドラッグ&ドロップに対応)
- 変換したい項目の数値を指定する
- 出力ファイル名を指定し、「変換」を実行して保存する
というもの。変換結果はその場で試聴することが可能。変換・保存操作後も、一度読み込んだファイルはウィンドウ上に残るため、同じ曲から条件を変えた変換データを次々に作成することもできる。