「タテ書き計算器『算ちゃん（M）』」は、計算式を子どもにもわかりやすい縦書きで表示してくれる学習支援ソフト。計算問題の答え合わせに利用することで、算数の理解を深めるのに役立つ。二項式の四則演算に対応し、割り算は最大で小数第10位まで計算することが可能。余りも表示される。計算の過程を手順通りに再現する機能もある。

計算式の入力はキーボード/マウスで行う。画面は、（計算式の入力・表示用の）メイン画面と、数字や計算記号のボタンの並ぶ「入力パネル」からなり、数字や計算記号の入力は、入力パネルまたはテンキーなどから行える。入力された式はメイン画面上部に横書き表示され、「＝」ボタンまたは【Enter】キーを押すと、答えと縦書きの式＋答えが表示される仕組み。メイン画面のデザインは黒板を模したもので、なじみやすい。設定により白板風に変更することもできる。

計算の手順を再現する「ステップ計算時間」機能もある。答えを出すまでの手順が1文字ずつ順々に表示されるもので、文字の表示間隔を変更することもできる（0.1秒〜10秒（0.1秒単位））。

小さな子どもが忘れやすく、算数を学習する上での難関でもある繰り上がり、繰り下がりの処理を画面で確認できるのもうれしい。毎回見ることで、繰り上がり、繰り下がりを理解する手助けとなり、意識する習慣が身について、やがて忘れないようになるだろう。計算手順の表示速度を好みで変更できるのも便利だ。

使い方としては、まず筆算により自力で計算をし、その答え合わせを「タテ書き計算器『算ちゃん（M）』」で行うといった方法が効果的だろう。答えが間違っていた場合は、どこで間違えたのかを、式を見比べることでたちまち理解できる。

計算をしっかりと身に着けるためには、筆算を何回も繰り返し、その手順と考え方を頭に染み込ませるのが一番。「タテ書き計算器『算ちゃん（M）』」は、その手助けをしてくれる強力なソフトとして役立つ。

開発中に苦労した点
整数同士の計算だけでなく、小数、整数のいろいろな組み合わせがあるので、その処理が大変といえば大変でした。また、桁数を大きくとったので、その扱いが難しかったです。

ユーザにお勧めする使い方
基本的には好きなように使っていただくのが一番ですが、「筆算を習いはじめた子どもが筆算の仕方を確認する」「宿題の検算と間違いの発見に利用する」といったことにお使いいただけます（ただし、宿題の答えを写すことだけは作者の意図に反します）。

今後のバージョンアップ予定
求める機能は単純なので、少しずつ使い勝手をよくしながら、以下を進めるぐらいです。

• 計算に際して注意すべきアドバイスを表示できるようにする
• ステップ表示を1ステップごとに確認しながら進められるようにする
• バージョンアップしながら、音声対応（SAPI 5.1）版も整備してゆく