長い歴史の中で埋もれてしまった、6人の若者の冒険を描くファンタジーRPG。ストーリーは、壮大なスケールを持つ。主人公と記憶喪失の青年との出会いが、運命の歯車を大きく動かす
「ASTOON STORY」は、星と呼ばれる世界の、混乱を予兆させる時代を舞台にしたファンタジーRPG。物語は、「星月物語」という伝承を研究するひとりの学者が、1冊の文書を読みはじめるシーンからスタートする。学者が読みはじめたのは、後世の歴史書から一切の記述が抹消され、その存在が確認されていない600年前のとある王子の記録が綴られた伝記。著者はのちに神格化され、“完全王”の贈り名を持つ伝説の王「クレセント36世」で、彼もまた、邪神を倒した英雄のひとりといわれていた。学者は、書の最後に著者自らが「決してこのことを世に知らしめてはいけない」と記す文書を紐解きはじめる。
主人公は、海港都市「マレナ」でひっそりと暮らす17歳の少年「クルーティ・カルム・アストラル」。魔法と剣を融合した技を使いこなす魔法剣士(マジックフェンサー)だ。両親に先立たれながらも明るく生きていたが、ある日、巨大な物体の墜落に居合わせる。隕石かと思いきや、なぜか扉があるその物体の中に入ったクルーティは、そこで意識不明の青年を見つける。自分とよく似た容姿だったこともあり、青年を家に連れて帰り、介抱した。介抱の甲斐あって青年は意識を取り戻すが、「グロウ・ナセント」という名前以外、すべての記憶を失っていた。
持っていた剣から、グロウがパラディンではないかとクルーティは推理したが、ほかのことはまったくわからなかった。するとグロウは、名前のほかに「月」という言葉だけが頭に残っているという。記憶を取り戻すきっかけになればと、旅に出ようとするグロウに、クルーティは付いてゆこうと決意する。二人は船に乗ったり、関所を通ったりする際に必要となる、王国発行の通行証を受け取るため、「レスティナス」の街へと足を運ぶ……。
戦闘では「特技」の効果の把握と使い分けがキモ
戦闘システムは、ランダムエンカウント形式を採用。各キャラクタにはLP(ライフポイント)とMP(マナポイント)が設定され、LPの値が0になると戦闘不能になる。MPは、固有技を使用する際に必要となるポイント。LP/MPともにアイテムや固有技、宿屋などで回復することができる。
戦闘は主にフィールドマップ上で発生する。戦闘がはじまった場合は、まず「戦闘」「自動」「逃げる」のいずれかのコマンドを選択する。戦いに慣れていない序盤は、プレイヤーの代わりにAIが戦闘を行ってくれる「自動」を、また慣れてきたら手動の「戦闘」に切り替えればよいだろう。「逃げる」ことで戦闘を回避できる場合もあるが、必ず逃げられるわけではない。
攻撃方法は、物理攻撃と「特技」の2種類。特技は、各キャラクタ固有のスペシャルコマンドのこと。特技による攻撃は物理攻撃よりも威力が強く、戦闘では特技による攻撃が中心になる。魔法剣士のクルーティは「魔導剣」、パラディンのグロウは「月剣」と、特技の名前はそれぞれ異なる。効果も多種多様で、敵との相性もあるようなので、時と場合に応じて特技を使いこなせば、より効率的に戦闘に勝利することができる。