「Acronis True Image 2009」は、豊富な機能や高い操作性、処理の速さなどで高い評価を得る“定番”バックアップソフト「Acronis True Image」シリーズの新バージョン。すべてのデータをバックアップする完全バックアップのほか、増分バックアップや差分バックアップも可能。スケジューリングによる自動バックアップに対応するほか、ブータブルメディアからの復元やデータの完全抹消なども行える。新バージョン「2009」では、ユーザインタフェースが一新されたほか、重要なシステムデータをバックアップする「ワンクリック プロテクション」機能の追加やファイル検索の強化、ZIP形式への対応などの機能追加・強化が図られた。

新機能「ワンクリック プロテクション」は、「Acronis True Image 2009」の初回起動時に、使われているストレージデバイスを検出・解析し、空き領域にシステムボリュームとマスターブートレコードをバックアップするもの。「ワンクリック プロテクション」の画面で「保護」ボタンをクリックするだけで、システムを保護できる。以降のバックアップは定期的（初期状態で週1回）に実行されるため、この機能だけで必要最低限の保護を行うことが可能だ。

前バージョン「Acronis True Image 11 Home」までは、バックアップアーカイブの形式は独自のTIBだったが、「2009」からはファイルレベルのバックアップでZIP形式にも対応した。これにより「Acronis True Image 2009」でバックアップしたアーカイブを、Windowsの標準機能や一般的なアーカイブソフトで展開（解凍）できるようになった。

ファイル検索機能は、「Googleデスクトップ」および「Windows Search」を使用した検索に対応。これらの検索エンジンを使うと、ファイル名（またはその一部）をキーに、複数のアーカイブにまたがったファイル検索を行える。検索されたファイルを個々に復元することも可能。さらに、TIBアーカイブ内のフルテキストインデックスを作成して、ファイル内容の検索も行えるようになった。

そのほかにも、

今回の目玉のひとつが「ワンクリック プロテクション」機能だ。初回起動時に設定でき（以降もメニューから呼び出すことができる）、最も大事なバックアップを自動的に設定してくれる。極端なことをいってしまえば、最初のワンクリック以外は何もしなくてよい（もちろん、した方がよいが）くらい。この手のソフトにはハードルの高さを感じる人も少なくないだろうから、そうした人たちにとってはうれしい機能だろう。

個人的にはファイルレベルのアーカイブのZIP対応が、地味に便利なのではないかと思う。システムを含むバックアップならともかく、ファイルレベルであれば、普段使っているアーカイバやファイラを使った復元の方が手間なくできるという場面もあるはずだ。

いずれにしても「このソフトはいったいどこまで行くのだろう」と感心してしまう。

今後のバージョンアップ予定
今後の予定につきましては、まったくの未定となっておりますが、よりよい製品をみなさまにご提供できるよう努めてまいりますので、期待してお待ちいただければ幸いです！