ストーリー重視の戦術シミュレーションゲーム。個性的なメンバーによって展開されるドラマもおもしろい。出動要請を受けて敵と戦い、勝利することで物語が進む
「マスクドヒーローズ」は、「アウワ」の平和を守るために戦う「パレットヒーローズ」が描かれた戦術シミュレーションゲーム。戦闘強化服「マスク」を装備したヒーロー戦隊のメンバーをユニットとして操作し、人々の平和を乱す悪の組織のメンバーと戦って勝利を目指す。
ゲームの舞台「アウワ」島には「パクフ」「リケイ」「クチビー」「ハマニヒ」「ラウノハ」「マシクト」の六つの都市がある。ドラマの中心となるのは、このうちの「マシクト」のパレット基地に所属するマシクト支部長「イノキ」とオペレーター「オペコ」、そして彼らの指令で出動し、実際に悪と戦って人々を救うチームのメンバーだ。メンバーの中でも最も活躍するのが、新たにパレットヒーローズのメンバーとなった3人の新人。まじめで面倒見のよい「ナンジ」、頭を使うのが苦手で、勢いで行動することが多く、昔からヒーローに憧れる「ピルク」、わりと地味な性格ながら、珍食マニアの「ヒトシ」。3人は同じ地区出身の幼なじみで、チームワークは非常によい。この3人に、物語の進行につれてひとりずつ新たなメンバーが追加され、最終的には7人のチームになる。
パレットヒーローズの前に立ちふさがる最大の敵が犯罪組織の「ガンネローズ」。事件を起こしてはヒーローズをおびき出し、マスク狩りをする彼らの真の狙いは何か? 悪の野望を食い止めて人々を救うため、パレットヒーローズは戦い続ける……。
ゲームは、大きく分けて「パレット基地」と「都市」との二つのフェーズからなる。パレット基地ではゲームの「セーブ」と「ロード」、「装備管理」によるマスクと武器の購入・管理、「戦隊編成」によるマスクと武器の変更などを行える。操作は、マウスによるコマンド選択方式。基地での会話や都市での戦闘などは、一部ショートカットキーによる操作にも対応する。操作体系は、全体的にシンプルでわかりやすい。
メンバーのマスクや武器を変更し、オリジナル部隊を編成しよう
ゲームのポイントとなるのは、なんといっても戦闘強化服の「マスク」だ。パレットヒーローズのメンバーには最初から支給されるが、新たにマスクを入手して交換することも可能。マスクにはさまざまな種類があり、使用できる武器が異なるほか、HPや移動力など、装備した人間のさまざまな能力に影響を及ぼす。マスクには、敵の移動範囲や武器の射程範囲を制限する「遮断」や、障害物などを無効化する「壁越え」などの特殊能力を持つもの、さらには、
- 地味だが、堅実なマスク「グリン」。比較的HPが高く、近距離、中距離に対応できる。クセがなく使いやすい
- 接近戦用マスク「クロスケ」。HPは低いが移動範囲が広く、持てる武器も強力
- 重装備のマスク「メタルピーチ」。高いHPと強力な射撃攻撃が特徴。特に迎撃に効果を発揮する
- 砲撃用マスク「ホウ・ガラシ」。「リーゼント」や「マッサツビーム」など、遠距離から多人数を攻撃できる強力な武器を扱える
- 狙撃用マスク「パープルサイト」。射程距離の長さが特徴で、援護に向いている。反面、接近されると弱い
- リーダー用のマスク「アカーフ」。グリンの強化版で、基本性能がかなり高く、頼りになる
などがある。これらのマスクを、個人の資質やチーム全体の編成などを考慮しながら、上手に配分・装備させることで、チーム全体の能力を高められる。新たなマスクは、ミッションをクリアすることで入手できることがある。また、同じくミッションをクリアすることで得られる「マスクコア」を使って購入することも可能だ。メンバーが装備する武器も、もちろん交換することが可能。武器は、出動やパトロールをすることで得られる「善行ポイント」を使って購入でき、マスクよりも簡単に入手することができる。ただし、マスクによって装備できる武器が決まっており、マスクの積載量を超えて武器を装備することはできない。購入の際には注意しよう。
出撃ユニットの配置を工夫し、各ユニットのENを効率よく使って戦闘に勝利しよう!
「都市」フェーズには、画面右上の「アウワ 都市マップ」に表示されている都市のうち、「パトロール」「???」「出動要請」のいずれかの文字が表示されているものをクリックすることで移行できるようになっている。「パトロール」は、ランダムに出現する敵と戦って「善行ポイント」をためたり、メンバーの配置や使い方などを検討したりするのに役立つ、ストーリーとは関係ない練習用のイベント。「???」は、メンバーのちょっとしたエピソードなどが展開されたりする、戦闘が発生しないことも多いサブ的なイベント。「出動要請」は、ドラマを進行させるメインイベント。戦闘に勝利しない限り、決して物語を次に進めることができない。
戦闘はターン制。マス目に区切られたステージ上の青色のマスの上に、出動するメンバーを配置するところから戦闘がはじまる。青色のマスの上であれば、メンバーのユニットを自由に配置でき、ユニットの向きも前後左右の好きな方向に向けることができる。ユニットは背後からの攻撃に弱く、攻撃は基本的に前方にしか行えない。さらに、移動できる方向も基本的に前方が広い。配置時のユニットの向きはかなり重要だ。
「マスクドヒーローズ」では、ユニットの移動、方向転換、攻撃、防御といったすべての行動にEN(エネルギー)が必要(必要なENはユニットごとに異なる)。必要なENがない場合は行動できないが、ENさえあれば1回のターンで複数の行動を取ることもできる。ENは、自分のターンの終了時に各ユニットごとに定められた「EN出力」の数値だけ回復するため、「定められたEN容量分だけENを蓄えて、機を見て一気に行動する」といったことも可能だ。
プレイヤーは、これらのルールに則って自軍の各ユニットを移動させながら敵と戦い、敵ユニットの全滅を目指す。ユニットの行動パターンを指定して戦闘をオートで行う「自動戦闘」モードも用意されている。