共有フォルダへのアクセスを監視し、利用状況を教えてくれるネットワーク管理ソフト。「FAccLog Free」は、Windowsネットワークで使われるフォルダ/ファイルの共有を監視・記録するためのソフト。ネットワーク経由でアクセスしてきたユーザの名前やアクセスの内容などを自動的に記録し、表示する。共有フォルダへのアクセスを記録することで、情報漏洩やファイルの不正利用などを監視できるようになる。
記録されるのは、
- アクセスしてきた日時
- アクセスしてきたユーザ名(ユーザアカウント)
- アクション
- アクセス元のコンピュータ名またはIPアドレス
- アクセス対象となったファイル/フォルダのパス
- 操作(アクセスの内容)
などの情報。「アクション」は、共有に「接続した」「アクセスした」「ログオフした」など、ネットワーク経由でユーザが何を行ったかという状況のこと。「操作」は、そのファイルが新規作成されたのか、参照されたのか、削除されたのかといった、ファイルに対する操作内容を示すもの。これらの情報を総合すれば、共有フォルダ/ファイルに対して誰が何を行ったのかを把握することが可能だ。「誰がどのファイルにアクセスしているか」という監視は、Windows APIを利用して取得する方法と、ネットワークを流れるパケットを取り込んで、解析する方法の2種類が用意されている(パケットモニタリング方がパソコンに負荷はかかるが、より正確で厳密なアクセス解析が可能)。監視はどちらか一方の方法だけでも、両方の方法を組み合わせてでも行える。パケットの取り込みは、Windows標準のソケットAPIを使用した「ソケット受信」か、ドライバレベルで動作する「ドライバ受信」による独自のキャプチャ機能かを選択することが可能。「ドライバ受信」は、Windowsドライバとして動作するため、利用できる環境は限られるが、パソコンへの負荷は低くなる。
アクセス元のパソコンの情報は、IPアドレスと(可能な場合は)コンピュータ名を記録できる。設定により、IPアドレスのみを記録させることも可能だ。特定IPからのアクセスを記録から除外したり、特定IPからのアクセスのみを記録したりといったことも可能。指定したパスへのアクセスを記録から除外したり、指定パスへのアクセスのみを記録したりもできる。フィルタリングの有効期間は日付で指定できるようになっている。
監視対象となるパソコンに複数のLANカードが装着されている場合は、LANカードごとに「FAccLog Free」を動作させることで、どちらのカードへのアクセスかを区別することが可能。同一のフォルダ/ファイルが複数の公開フォルダから辿れるような場合は、「ツリーID」と呼ばれる情報を使って、どちらの共有からアクセスされたのかを調べることができる。