「Paragon Hard Disk Manager Suite 9.0」は、バックアップやコピー、パーティション管理など、ハードディスクのメンテナンスに必要な機能が網羅された統合型ハードディスク管理ソフト。ランチャとウィザードによる対話形式のインタフェースが用意され、操作は簡単。IDE/EIDEをはじめ、シリアルATA、SCSI、SAS、IEEE 1394、USBなど、主要な規格のハードディスクに対応する。

起動すると、ウィザードで操作するためのランチャ画面が表示される。ランチャには「バックアップと復元」「ハードディスクコピー」「パーティション操作」「ハードディスクの抹消」「オプション」の各メニュー項目が用意され、それぞれの項目からバックアップや復元などの設定を行うためのウィザードを起動できる仕組み。「オプション」にある「Paragon Hard Disk Manager Suite 9.0」（ソフトと同名）を選択すると、プログラム本体の画面（メイン画面）に切り替わり、すべての操作をマニュアルで行えるようになる。

バックアップでは、パーティション単位でのバックアップを行えるほか、差分バックアップや、世代管理が可能な「サイクルバックアップ」、ファイル/フォルダ単位でのバックアップなども可能。さらに、Windowsの動作中でもハードディスク全体のバックアップを取れる「ホットバックアップ」も利用できる。ハードディスクの空き領域にバックアップ専用のエリアを確保する「バックアップカプセル」といった機能もある。

パーティション管理では、パーティションの作成やフォーマット、削除といった基本的な操作のほかにも、パーティションの結合、拡大・縮小、移動、削除したパーティションの復元、パーティションの抹消、ドライブ文字の割り当てなどが可能だ。

そのほかにも、

• ハードディスクやパーティションのコピー
• リカバリー用CD/DVDの作成
• リカバリーディスクの検査や、作成したバックアップイメージの整合性チェック
• バックアップイメージを復元しなくてもイメージ内のファイルにアクセスできる「バックアップイメージのマウント」
• ハードディスクの抹消
• ファイルシステムの変換

初期状態では「仮想モード」で、設定した内容がすぐに実行されるのではなく、いったんジョブとして登録されるようになっている。これにより、設定の結果を事前にチェックした上で実行したり、複数のジョブをまとめて実行したりといった柔軟な操作を可能にしている。

対応するハードディスクが豊富なのはもちろん、ディスク/パーティション単位だけでなく、ファイル単位でのバックアップも可能なので、システム全体のバックアップと日常的なファイル単位でのバックアップの両方をまかなえる。あとはデフラグやエラー修復などのファイルメンテナンスソフトとセットで揃えておけば、さらに安心だろう。

幅広いユーザにお勧めできるソフトだが、ダウンロード版のファイルがISOイメージである点は、初心者には要注意かもしれない。まずISOイメージに対応するライティングソフトでCDを作成しないと、インストールもCDからの起動もできないので気をつけよう。

ハードディスクやパーティション単位のバックアップに加え、新たにファイル/フォルダ単位のバックアップやBlu-ray Disc対応などの新機能を搭載しました。また、バックアップイメージを作成した環境と異なるハードウェアで構成された環境でも復元が可能なスマートリストア機能^※も搭載しています。

主な機能はランチャから目的を選んで、ウィザードに従ってパーティションやハードディスクを選択するだけ、という簡単な操作性で、システムユーティリティ製品になじみのないお客さまでも迷うことなくお使いいただけます。

パソコンのトラブルによる重要なデータの喪失や廃棄ハードディスクからの個人情報の流出など、実際にトラブルに直面しなければバックアップやデータ抹消の重要性はなかなか実感できないものですが、実感してからでは遅すぎます。大切なデータを万が一のトラブルから守る「転ばぬ先の杖」として本製品をお勧めします。

※ Windows Vista SP1以降が適用された環境でのみ利用可能。