高精度な翻訳エンジンを搭載した、本格的な英日・日英翻訳ソフト。複数の訳文候補を表示する「訳文別解釈」など、多彩な機能で文書翻訳をサポートする。「MAC-Transer 2009 プロフェッショナル」は、27分野の専門語辞書を含む、計694万語の辞書データを標準搭載した英日・日英翻訳ソフト。会計、航空宇宙、農学、土木建築、バイオテクノロジー、貿易などの分野からなる専門語辞書や、250万語を超える基本語辞書などにより、日常生活からビジネス、学術研究まで幅広いニーズに対応する。さらに、1ファイルあたり最大49,999文の読み込みに対応し、使い勝手にも配慮された「翻訳エディタ」、ブラウザで表示されたWebページの文章をレイアウトはそのままに翻訳する「ブラウザ翻訳」、データベース登録した完成訳文を再利用して翻訳を行う「翻訳メモリ」、翻訳に用いる辞書の種類などを登録しておける「スタイル」などの機能により、高品質な翻訳を行うことができる。
テキストの翻訳は「翻訳エディタ」で行う。メイン画面には、左右二分割で原文エリア、訳文エリアが用意され、さらにツールバーからは、訳語や辞書引き結果を表示する「訳語パネル」「辞書パネル」、訳語をルビ表示する「訳振りパネル」、複数の訳文候補を表示する「別解釈パネル(英→日のみ)」を呼び出すことができる。原文としてテキストファイルを読み込めるほか、PDF/Word/RTFファイルを読み込むことも可能。翻訳エディタ上でテキストの編集作業も行える。
翻訳の実行は、原文となるファイルを翻訳エディタで開いて「翻訳」ボタンを押すだけ。翻訳は、全文章(ファイル全体)または段落単位で行える。翻訳実行後は、段落ごとに原文/訳文が対訳表示される。どちらかのエリアで任意の単語をダブルクリックすると、別候補の訳語一覧が表示され、訳語を変更することも可能。「訳振りパネル」には1文節(熟語または単語)ごとの訳語がルビで、また「別解釈パネル」には1文ごとの訳文候補が表示される。
翻訳結果は、追加編集が可能な独自形式で保存できるほか、原文/訳文/対訳をテキストファイルに保存したり、メールソフト(Mac OS X標準の「Mail」)に転送したりといったことも可能。さらに、英文を音声で読み上げさせたり、原文のみ/訳文のみ/対訳形式から選択して印刷したりすることもできる。
「スタイル」機能も大きな特徴のひとつ。翻訳に用いる辞書の種類や文体、特定語の訳し方など、翻訳作業に関する設定を用途別に登録しておけるもので、あらかじめニュース、ビジネスレター、マニュアル、一般、契約、標準、論文の7種類のスタイルが用意されている。既存スタイルを編集したり、新規のスタイルを作成したりといったことも可能。スタイルで設定できる項目は、例えば英日翻訳では、
- ですます調で訳す
- 長い文章を節・句ごとに訳す
- 命令文を平叙文で訳す
- 固有名詞を英語のまま表示する
- 助動詞、接続詞、前置詞、冠詞・代名詞の訳し方
- 数字・英文字・句読点・記号の表記方法
などがある。「ブラウザ翻訳」では、表示中のページデザインを保ったまま、段落単位で翻訳文が挿入される。ページ内のリンクは有効だが、リンク先のページは(元の)原文で表示される。Safari/Firefoxに対応する。
そのほかにも、
- 指定した語句・文章を一発翻訳する「ワンポイント翻訳」(英日・日英)
- 指定した語句をWeb検索できる「翻訳検索」(検索結果の対訳は英日のみ)
- リストに登録した複数のファイルを翻訳して保存できる「連続ファイル翻訳」
などの機能がある。さらに、完成訳をデータベース化して再利用できる「翻訳メモリ」機能もある。定型化された表現の可変部分(製品名や日付など)をタグで指定して「文型」としてデータベースに登録しておき、翻訳時にデータベースから原文との一致を探し出して、完全一致文または類似文を自動的に反映させる。ビジネスレターやマニュアルの翻訳などで、より自然な翻訳結果を得ることができる。