「Password Creator TypeB」は、指定した条件にもとづいて、パスワードとして利用可能な文字列を自動生成してくれるソフト。パスワードの生成にマウスの動きを反映させることで、単に乱数発生機能を使ったものよりも、さらにランダム性＋安全性の高いパスワードを作り出せる。シンプルなデザインの画面で、はじめてでも簡単にパスワードを生成することが可能。1回の操作で最大10,000個のパスワードを生成できる。

パスワード生成用としてメイン画面に用意されているのは「生成」「簡易生成」の2個のボタン。「簡易生成」では、単にボタンをクリックするだけでパスワードが生成されるのに対し、「生成」では、生成の途中（進行状態を示すプログレスバーが表示される）に「マウスカーソルを動かす」よう促される点が異なる。マウス操作というパターン化しづらい「外乱」要因が加わることで、パスワードがより複雑で解析しにくくなり、安全性が高まる仕組み。生成するパスワードの個数は1から10,000の間で設定することが可能で、複数のパスワードをまとめて作れる。

生成されたパスワードはリストに表示され、テキストファイルとして保存したり、クリップボードにコピーしたりして利用できる。パスワードのリストを読み仮名付きの表示に切り替えたり、重複して生成されたパスワードを削除したりといったことも可能だ。

パスワードの長さや使用する文字は、細かく指定することができる。設定画面には、（1）通常の設定、（2）詳細設定、（3）フォーマットの3種類が用意され、さまざまな形式で柔軟な設定を行えるようになっている。例えば「詳細設定」では、

英大文字、英小文字、数字、スペース、カタカナ、記号の各文字種に対し、ひとつのパスワード内で使用する回数の下限と上限を指定できるほか、使用可能な文字（“a”や“8”、“@”などの特定の文字や記号）を指定することが可能

• 他者から類推されにくいパスワードを使用すること
• ひとつのパスワードを使いまわしせずに、用途に応じて使い分けること
• ひとつのパスワードを長期間固定して使用せず、ときどき変更すること

そこで便利なのがランダムなパスワードを自動生成してくれるソフトだが、「Password Creator TypeB」では、「ランダムに自動生成する」段階に、さらにマウスの動きという不確定な要因をプラスすることで、より複雑で不規則性の高いパスワードを作り出してくれる。

当然のことながら、人間が相手の名前や生年月日からパスワードを連想するというレベルをはるかに超えた、パスワード解析ソフトでも簡単には解析できないほど無作為で不規則なパスワードを、一気に何百から何千個も作れるところが大きな特徴。「数百人の社員全員に対してアカウントとパスワードを発行しなければならない」といったときには、そのありがたさが身にしみるに違いない。パスワード生成に必要な条件をプリセットから選んだり、保存して繰り返し使用できたりするので、パスワードを定期的に変更したいとき、そのつど頭を悩ませずにすむのはありがたい。

操作はシンプルそのもの。ボタンをクリックして、マウスをぐりぐり動かすだけで、誰でも簡単に使えるのもうれしい。パスワードを考えるのが面倒で、ついついわかりやすいパスワードを使い回してしまうという方にも、ぜひお試しいただきたい。

開発中に苦労した点
ユーザさまのセキュリティに関する不安感を可能な限り取り除くことが、「Password Creator TypeB」を開発する上でのテーマでした。マウスの動きを使っているので、完全にランダムなパスワードが作成できるといっても、ソフトの中身はユーザさまからは見えないので、「本当に完全にランダムなのか？」という不安は残ると思います。

そこで、パスワード作成中はマウスの動きに合わせて進捗を示すプログレスバーを表示したり、パスワード作成後にマウスの動きをもとにパスワードが作成されたことを確認できるログを参照したりできるように工夫をしました。

また「Password Creator TypeB」には、他のパスワード作成ソフトにはない柔軟な設定や、少し変わった機能を備えています。例えば、パスワードに読み仮名を付ける機能などがそうですが、これらはユーザさまからの要望によって実現した機能です。ユーザのみなさまにこの場を借りてお礼申し上げます。

ユーザにお勧めする使い方
「Password Creator TypeB」を通じてセキュリティ意識を高く持つことの重要さが伝われば幸いです。

今後のバージョンアップ予定
特に決まっていませんが、あえていうなら管理者向け機能の追加ですね。はじめは一般ユーザさま向けとして開発をはじめましたが、ネットワーク管理者の方が使用することも多いそうですので。