「誤って削除してしまった」などで消失したファイルを高速・高精度に復元できるソフト。FAT12/16/32およびNTFSを利用しているハードディスクやフロッピーディスク、リムーバブルメディアなどのファイルを復元できる。「完全データ復元PRO」は、ごみ箱からも削除してしまったファイルや、フォーマットしてしまったハードディスク、ウイルスなどによりボリュームとして認識されなくなってしまったドライブなどからファイルを復元できるソフト。指定ドライブのスキャン結果一覧から、ユーザの選択したファイルを復元できる。対話形式で操作を行えるウィザード機能も備える。新バージョン「2009」では、スキャンが高速化されたほか、Microsoft Office 2007のファイル形式(DOCX/XLSX/PPTXなど)への対応などが図られた。
復元できるのは、TXT/PDFなどの一般的な文書ファイル形式をはじめ、代表的な画像、動画、オーディオ、アーカイブなど、約200種類のファイル形式。復元を行うには、まず「ドライブ選択」画面で、復元したいファイルがある(あった)論理ドライブを指定し、スキャンを実行する。スキャン結果として表示されるのは、「完全データ復元PRO2009」の起動時にマウントされていたドライブ。リムーバブルメディアの復元を行いたいときには、起動前にあらかじめメディアをセットし、マウントされた状態にしておく。論理ドライブが見つからない場合は、物理ドライブをスキャンすることで、復元できるようになることがある。
スキャン結果は、ドライブのフォルダツリー(フォルダパネル)と当該フォルダに含まれるファイルのリストからなる2ペインのウィンドウに表示される。削除ファイルの一覧にはファイルの名前、サイズ、更新日、MFTエントリ、コンディションなどの項目が並ぶ。項目は見出しをクリックすることで、リストを並べ替えることも可能。内蔵のビューアを利用して、ファイルの内容を確認することもできる。
復元可能なファイルは、フォルダパネルの「削除ファイル検索結果」に格納される。「削除ファイル検索結果」内の各フォルダを選択すると、復元可能なファイル一覧が表示される仕組み。復元対象ドライブの状態を悪化させてしまう恐れがあるため、復元したファイルの保存先は復元対象と同じドライブは指定できない。
「削除ファイル検索結果」には、物理ドライブのスキャン結果やファイル検索結果用のフォルダもある。復元対象があらかじめ決まっている場合は、ファイル検索機能を利用して、ファイル名/日付/ファイルの種類などでファイルを絞り込めばよい。
「削除ファイル検索結果」のほかに、「ルート」からはじまるツリーもあり、現在ドライブに保存されているフォルダの構造とファイルの一覧が表示される。現在保存されているファイルは、「抹消」機能を使って、復元不能な状態にすることができる。
そのほかにも、ファイルリストを保存・印刷したり、メールを復元したりといったことも可能。メールの復元結果は「Mail Viewer」で確認できる。