「ハイパーノート」は、テキストや画像などを自由にレイアウトできるメモソフト。フォントや文字色を指定することが可能な付箋風のアイテムでテキストを配置できるほか、写真や矩形・楕円形などの図形も自由に配置できる。属性や日付、キーワードによる検索機能もある。

テキストや図形などのアイテムは「パーツ」と総称される。「テキストパーツ」は左端にラベルと矩形の「ボタン」が付いた付箋風のデザイン。フォントや文字サイズ、文字色を指定したり、ラベル上の矩形「ボタン」や背景色を変更したりすることが可能だ。

テキスト以外のパーツとしては、矢印やカッコ、長方形、楕円、円、矢印などの「図形パーツ」、他のパーツへのリンクやファイルへのリンク情報を登録できる「ボタンパーツ」、画像ファイルを読み込んで表示させられる「画像パーツ」などがある。作成したパーツは、ドラッグで移動させたり、複数のパーツを左揃えや上揃えで整列させたり、幅や高さを揃えたりすることができる。

よく使うシンボル画像やパーツ書式をあらかじめ登録しておくことも可能。画像を「イラスト挿入選択」画面に登録しておけば、サムネイルをクリックするだけで文書に挿入できる。また、よく使うパーツの書式を「定型体裁」に登録しておけば、リストから選択するだけで貼り付けられるようになる。

パーツには「タイトル」「日付」「属性」「サブ属性」「点数」などの情報を設定することが可能。パーツの種類や設定した情報をキーに検索を行えるほか、日付や点数でパーツの位置を並べ替えたり、グラフを作成したりすることもできる。ドキュメント内には複数のページを作成することができ、ページ内のすべてのパーツを削除したり、ページの順序を入れ替えたりすることも可能だ。

簡単にメモを貼り付け、色分け機能や整列機能などを使って視覚的に整理し、矢印その他の図形とあわせて図式化するという使い方や基本的な操作方法は、ビジネス向けのドロー系グラフィックソフトに近い感覚だ。さらに一方で、文字列やボタンの種類、属性をキーにした検索、日付や点数を利用した並べ替えやグラフ化といった、データ処理ソフト的な面も持つのが「ハイパーノート」の大きな特徴だ。

シンプルなメモソフトでは飽き足らずに、情報の整理や視覚化までできる柔軟性の高いソフトを探している方にお勧めしたい。

開発中に苦労した点
1ページがメインパネルの範囲を超えた場合、画面が勝手にスクロールしてしまうことがあるので、その対応に苦労しました。また、このようなメモ帳ソフトに通常備わっている機能（コピー/ペースト/Undoなど）を付けておかなければと思いましたが、一般的なテキストエディタとは違うため、苦労しました。それから、画像ファイルなどの扱いについても悩みました。データファイルに埋め込んでしまった方がよいのか、ファイルパスを保存した方がよいのか。どちらの方法も利点と欠点があるために悩みましたが、ファイルパスを保存する方式を採用し、データファイルを持ち運ぶ場合を考え、エクスポート機能を付けました。

ユーザにお勧めする使い方
用途がいろいろあると思いますが、日記として使うときのお勧めです。1ページは週単位にして、日記用のテンプレート（「ハイパーノート」では「定型体裁」）を作成しておき、1日ずつ貼り付けてゆくのがよいと思います。写真を撮ったときには、好きな大きさで貼り付けてゆくと楽しいと思います。また、無料ダウンロードサイトからお天気イラストなどを入手してイラスト登録しておき、晴れマークなどを貼り付けてゆくと、さらに日記らしくなります。ToDoメモは目立つ背景色にして貼り付けておき、最新日の近くにドラッグして置いておくと便利です。体重なども属性に「体重」と付けて記録しておくと、グラフ表示ができて便利です。

今後のバージョンアップ予定
自由度を持たせているので、いろいろな使い方からいろいろな要望が出てくると考えております。ご意見をいただければ、検討して機能追加してゆくつもりです。