個人やSOHOでの使用に適した、フリーのメールサーバ。ブラウザベースでサーバの管理を行える「WebAdmin」や、Webメールなどの機能を搭載する。「MDaemonフリー版」は、ウイルス対策やDDos/brute force attackの検出をはじめとしたセキュリティ対策機能、複数言語に対応したWebメール機能、ブラウザベースのサーバ管理機能などを搭載する電子メールサーバ。プロトコルはPOP/SMTPに対応。Windows Server 2003などのサーバ系OSのほか、Windows Vista/XP/2000にインストールすることもできる。
フリー版で登録できるアカウント(メールアドレス)は最大で5個。各アカウントにはエイリアスを設定することが可能で、1アカウントで複数のメールアドレスを使い分けることができる。複数のアカウントをまとめてメールグループ化することも可能。それぞれのアカウントに対して、
- メール保存容量の制限(クォータ)
- メール送信時に自動的に付加される署名
- 着信メールの自動メール転送
- 着信メールへの自動応答
などを任意に設定できるようになっている。メーリングリスト作成機能もある。作成できるメーリングリストはひとつで、最大20個までのメールアカウントに対応する。メーリングリストの基本機能である同報通知はもちろん、ダイジェスト機能も用意されている。投函のみや読み取りのみでのアクセスも可能だ。参加メンバーの管理は、GUIベースの画面で行える。
セキュリティ対策では、IPシールディングやIPスクリーニング、ターピットによるスパムメール対策、DDos/brute force attackの検出および禁止などの機能を備える。オプションソフト「SecurityPlus for MDaemon」をインストールすれば、メールのウイルススキャンや、フィッシングプロテクションなどの機能を追加することもできる。
クライアント側認証では、メールリレー対策、SMTP認証、POP before SMTPなどの機能を利用することが可能。メールに含まれる文字列や添付ファイルによってメールをフィルタリングする「コンテンツフィルタリング」機能もある。
「MDaemon」で利用できるメッセンジャーソフト「ComAgent」も標準で付属する。外部のメッセンジャーサーバを介さずに利用することができ、(機密情報が外部に漏れる心配をすることなく)LAN内で安心してデータを送受信できる。「ComAgent」にはメールボックスを監視する機能もあり、新着メールがあるときはタスクトレイのアイコンが点滅して通知してくれる。
リモート操作を行うことも可能。「WebAdmin」を使えば、ブラウザからアカウントの追加やサービスの停止、空き容量のチェックなど、「MDaemon」のほとんどの操作を行うことが可能だ。
フリー版のほかに、上位版で有償の「Standard版」「Professional版」もある。