さまざまな禁則処理機能を備えた、青空文庫形式対応のテキストビューア。軽快に動作し、使いやすい。「ArisuViewer」は、“インターネットの電子図書館”「青空文庫」で公開されている作品を閲覧するためのテキストビューア。青空文庫の定める書式を解釈してルビや傍点、挿し絵などを加え、改ページや字下げなどの処理を行って、文庫本のように左右見開きの縦書きで表示してくれる。
大きな特徴が、さまざまな禁則処理に対応していること。括弧、引用符、感嘆符、句読点など、文字種ごとに行頭禁則(追い込み、送り出し、ぶら下げ)や行末禁則(追い出し、送り出し)、分離禁則(追い込み、追い出し)を細かく指定できる。英文ワードラップにも対応している。
工夫された使い勝手も特徴のひとつ。クリックやマウスホイールでページをめくることができるほか、指定ページや先頭/最終ページにすばやくジャンプすることも可能。メイン画面のウィンドウサイズを変更すると、文書全体の体裁が保たれたまま、なめらかに拡大・縮小する。ページに栞(しおり)を挟むことも可能。同一作品に複数の栞をはさむこともできる。栞一覧で選択することでも、目的のページにジャンプできる。
外観を細かくカスタマイズすることも可能。フォントやフォントサイズ、ルビのサイズ、字間/行間/段間/ページ間、文字色/背景色/ページ色などは、ユーザの好みで自由に変更できる。外観は、名前を付けて複数を登録しておくことができ、簡単に切り替えて利用できる。さらに、表示する文書の桁数や行数、段組数を指定することも可能。スタイル設定も名前を付けて複数を登録することができる。
そのほかにも、
- 原稿用紙に似たマス目を表示する「罫線」機能
- 部分的に文字を拡大表示する「ルーペ」機能
- 作品名と著者名を表紙風に表示する機能
などを備えている。青空文庫のテキストファイルはZIP形式で圧縮され、展開(解凍)してから利用するが、「ArisuViewer」では、ZIPファイルのまま直接読み込むことが可能だ(別途、UNZIP32.DLLが必要)。