USBフラッシュメモリからのWindowsの起動を可能にする“Windows起動制御ユーティリティ”。「BOOT革命/USB Memory Ver.2」は、USBメモリに格納されたWindowsシステムをUSBメモリから起動し、実行できるようにするソフト。「Ver.2」では、Windows Vistaに対応したほか、USBメモリに直接、Windowsをインストールできる「エクスターナルインストール」機能が追加された。
WindowsをUSBメモリに「インストール」する方法は2種類。ひとつは従来バージョン同様、通常の方法通りにハードディスクにWindowsをセットアップし、そのディスクイメージを「BOOT革命/USB Memory Ver.2」使用してUSBメモリにコピーする方法。USBメモリにシステムを移動する段階で、外部のUSBメモリから起動するためのさまざまな変更が自動的に行われる。
USBメモリへのファイルコピー時に「ファイルリスト」を使用することも可能。Windowsの起動に必要なファイル/フォルダを分析してリスト化してくれるもので、ユーザの使用したいアプリケーションやデータをリストに追加すれば、好みの環境をUSBメモリにコピーできるようになる。ただし、(当然のことながら)USBメモリの容量を超えたコピー元ファイルは指定できない。
もうひとつの方法が、今回新たに追加された「エクスターナルインストール」だ。WindowsのセットアップCD(DVD)-ROMから直接、USBメモリにWindowsシステムをセットアップするもので、USBメモリにWindowsシステムを新規インストールすることになるため、コピーするファイルの容量が、Windowsの動作する最低限で済む。また、使い古した現在のシステムをコピーするよりも安定した動作が期待できる。現在使用しているOSとは異なる種類のWindowsをUSBメモリにセットアップすることも可能。例えば「Windows XP上で『BOOT革命/USB Memory Ver.2』を実行して、USBメモリにはWindows Vistaをセットアップする」といったことができる。「エクスターナルインストール」でセットアップできるのはWindows Vista/XP。
USBメモリからの起動に対応した最近のパソコンであれば、USBメモリを取り付けてパソコンを起動するだけで、ハードディスクではなく、USBメモリからWindowsを起動することが可能。USBメモリからの起動ができない場合でも、ハードディスク内にUSB起動用のプログラムを埋め込んでおく機能を使って、やはりUSBメモリからWindowsを起動できる。
USBメモリからシステムを起動するための起動用フロッピーを作成する機能もある。最初はフロッピーディスクからシステムを起動するが、Windows本体はUSBメモリから起動できるようになる。
USBメモリから直接(または起動用フロッピーを使って)起動する方式であれば、ハードディスクが取り付けられていない状態でもWindowsを起動することが可能。ハードディスククラッシュ時の緊急起動用として、USBメモリを使うことができる。