6種類の階層グループに分けられた住民同士の融和を図りながら都市を発展させる、ユニークな都市開発シミュレーションゲーム。住民同士の対立までも再現する、リアルな都市開発シミュレーション
「シティーライフ デラックス」は、開発する土地を選択し、プレイヤーが市長となって都市を発展させるシミュレーションゲーム。一般的な都市開発シミュレーションのようにインフラや建造物などを充実させるだけではなく、そこに住む、収入も価値観もまったく異なる住人たちのニーズに応えて、調和を図らなくてはならない。自由の女神やエッフェル塔などの有名な建築物も15種類が用意され、計100種類以上の建物を使ってリアルな街並みを作成できる。
用意されたゲームモードは、与えられた目標を達成するのが目的の「シナリオモード」と、特に目標を設定せず、自由に都市開発のできる「フリーモード」。「フリーモード」では、ゲームの舞台として「温和な気候の地域」「熱帯地域」「陽光にあふれた地域」「峡谷地域」「山岳地域」の五つの地域をプレイすることが可能。プレイ可能なマップは5地域で計22種類。マップは「河口」「湿地」「沿岸の崖」「火山性群島」「ラグーン」などとバラエティに富み、難易度も大きく異なる。
各マップにはそれぞれ異なる目標が設定され、目標を達成することで、銅、銀、金の3種類の鍵(メダル)を獲得できる。用意されているマップの多くは、これらの鍵を取得していなくてはプレイできないようロックされている。また、プレイできるマップの中にも特定の鍵を取得していないと購入できない土地がある。より難易度の高い、バラエティに富んだマップをプレイするには、なんとしてもメダルを獲得する必要がある。
「フリーモード」では、「シナリオモード」で使用可能になっているマップをプレイできるほか、「フリーモード」専用の「バリアリーフ(サンゴ礁)」「砂漠のオアシス」「川の上」「アルゴナウテス海岸」「ミラー・レイク」の各マップもある。最終的には計27種類のマップをプレイできるようになる。
階層間の対立を引き起こさないよう、居住地域を慎重に振り分けよう
ゲームの最大の特徴は、所得と価値観の違いで、「エリート」「ホワイトカラー」「ラジカル」「ブルーカラー」「フリンジ」「ロークラス」の6階層に、都市に住む住人が区分されていること。例えば「ブルーカラー」は、伝統的な価値観とまあまあの収入を得ており、「フリンジ」は新しい価値観とまあまあの収入、「ラジカル」は流行と思想の最先端を行き、高収入を得ているといった具合。
それぞれの階層グループは、自分と収入や価値観の近い二つの階層グループの住人に好感を持ち、そうでない三つの階層グループには反感を抱いている。反感を抱く階層同士を隣接した地域に居住させると、トラブルが生じやすい。この点に留意しながら都市計画を立てるのがゲームの重要なポイントだ。
ゲーム開始時点で都市に住む住民は「ブルーカラー」と「フリンジ」。都市を発展させて大企業を作ることで「ホワイトカラー」や「ラジカル」も都市に住むようになる。また、都市に住むようになった「ホワイトカラー」や「ラジカル」を「教育機関」で雇用することで、「ブルーカラー」や「フリンジ」を「ホワイトカラー」や「ラジカル」に変化させることも可能だ。
それぞれの階層グループは、同じ階層グループの人間を引きつける傾向もある。「ホワイトカラー」や「フリンジ」の集まっている地域に彼らの好む環境を提供することで、それらの地域を発展させることができる。
「シティーライフ デラックス」では、どの地域にどの階層グループの人間が居住するのかを直接コントロールすることはできない。ただし、それぞれの階層によって好む娯楽施設や就職する企業、求めるサービスなどが異なるため、その点を考慮しながら環境を整備することで、間接的にコントロールすることは可能。それぞれの地区の都市階層は道路の色で識別できる。
それぞれの階層に合わせて用意された職場や娯楽施設を効果的に配置しよう
操作は基本的にマウスで行う。操作の方法や手順は一般的な3Dシミュレーションゲームと変わらない。まず、プレイする地域とマップを決定し、いくつかに分割された土地の中から「建設用地」を選んで購入する。次に、その場所に「市役所」を建設して、道路網を整備し、「住宅」を建設する(住宅を建設するときに表示される「魅力分析器」を利用することで、マップのそれぞれの位置に引きつけられる住民層をチェックすることが可能)。「エネルギー生産」と「廃棄物処理」のための施設を建設することも重要だ。
さらに、「企業」「工場」「ワークショップ」など、市の主要な歳入源である民間企業を設立する。これら商業と工業は階層グループごとに分かれ、現在市に居住している階層グループ用のものしか設立することはできない。また、住民の人口などの条件によっても設立できる企業が制限される。もちろん、高収入な階層グループ用の企業ほど市に入る収益が多く、同じ階層グループ用の企業であれば、規模が大きいほど収益が多くなる。そのため、都市を発展させるには、より高収入な階層の人間が多く住みたくなるような、魅力的な環境を構築しなくてはならない。
そのほか、住人のニーズに応えて「スーパーマーケット」や「ショッピングセンター」、各種医療施設、教育機関、余暇を過ごすための「レストラン」「バー」「フットボールスタジオ」「コンサートホール」といった施設も整備してゆく必要がある。これらの施設には有効範囲があり、設置前にその範囲が円で表示されるので、それを参考にして、効果的に配置しよう。それぞれの施設には、求める労働者の階層と人数が定められ、必要な労働者が確保できないと適切に稼働させることができない。この点も考慮して設置する必要がある。