ソフトを開発しようと思った動機、背景
「やるぞ!申告」を最初に発売した1997年当時、業務用の高価な会計申告ソフトが一般的でした。Windows 95が発売となって数年足らず。「一般ユーザ向けの申告ソフトなど売れるわけがない」というのが業界の常識でした。しかし、発売と同時に大ブレイク! この「やるぞ!申告」ブレイク以後、会計申告ソフトのみに限らず、業務系ソフト(会計、給与、販売等の経理事務系ソフト)の1万円前後の製品が各社より多数発売されるという、時代の新しい流れができました。そして、その業績が認められ、2000年の「日経ベストソフトウェアビジネスインパクト賞」受賞を皮切りに、BCNアワード受賞、大手新聞社集計の会計ソフト売上本数No.1、大手ネット販売会社集計のソフト売上ランキングNo.1などを受け、現在の類型販売本数国内シェアNo.1(所得税専用)という状況があります。ほんと、がんばってよかった!!開発中に苦労した点
本来複雑な会計システム、申告システムを、どうしたら専門知識をほとんど必要とせずに、簡単に操作させることができるかという点に最も苦労しました。この製品を発売した当時、このジャンルは高価で高機能が常識の時代。安価で簡単という道を切り開いたメーカーがまだない時代で、まったくの手探り状態。普通に考えると、結局従来の高度なシステムになってしまう。何でもできるシステムではなく、必要最低限の機能に絞り、かつ誰でも簡単に操作できるように工夫するために、多くの時間を費やしました。
それが功を奏して、ダントツの操作性に仕上がったばかりか、その後、後発メーカーにおいてもこの「やるぞ!申告」以上に簡単操作の製品はないと断言できると思います!(お金に余裕のある方は、機会がありましたら試しに他社製品と二つ買っていただければと思います。その差ははっきりわかると思います!)
ユーザにお勧めする使い方
他社製品になくて、「やるぞ!申告」にある決定的な違いは三つあります。
1.サポート無料──一般的には、製品購入とほぼ同額のサポート料金がかかります。したがいまして、本来使用する正しい値段は購入価格の2倍前後となります。そうなると結局、高価な申告ソフトと変わらない値段になることが多いようです。しかし、「やるぞ!申告」はサポート無料ですから、断然お得なわけです!
2.操作が簡単──他社申告メーカーは、そのほとんどが高価申告ソフトメーカーです。したがって、安価な申告ソフトを発売するにあたり、安価な申告ソフトを一から制作するのではなく、もともと販売していた高価で高機能なソフトを手直しして、発売しているところがほとんど。税理士や経理専門知識のある人が使うことを前提にしたシステムを手直ししたに過ぎません。この手直しが税務、経理知識があまりない人向けのものならまだしも、そうではなく、安価ソフトのために手をかけてられないといわんばかりの複雑なソフトの機能と操作性をそのままに、印刷される帳票のみを手直ししているに過ぎません。高機能だからお得と思われる方々は買ってから泣きますよ。税理士が使うような機能は、一般の申告ユーザが使いませんから! それにもかかわらず、そんな機能が多数あれば、操作上のボタンや画面、設定や用語、複雑で難しいシステムとなりますから、結局使いこなせずに、使用をあきらめることになるのです。「やるぞ!申告」は、はじめから【必要最低限な機能で簡単なソフト】を開発するというコンセプトですから、操作性が他社製品と比べてまったくといってよいほど違う(簡単)のです。
3.印刷帳票の種類の多さ──税理士などが法人税などの会計処理に使用するような複雑な機能は省いておりますが、税務署へ提出する申告書類の印刷機能は他社と比較しても多く搭載しているのも特徴です。他社製品では、税務署へ提出しない経理書類の印刷機能が多いばかりで、税務署へ提出する申告書類の印刷機能が少ないという特徴があります。これは、法人税作成ソフトをダウンサイジングするという手法で、所得税用の申告ソフトを開発している傾向によるものと思われます。法人税用ソフトの機能に、所得税専用の機能を追加するという作業を減らしたために「複雑操作はそのまま」「作成帳票少ない」という結果なのです。
今後のバージョンアップ予定
年間、数万件以上のサポートに対応しておりますので、当然、さまざまなご意見等をいただくことがございます。今後については(いままでもそうですが)、これからもお客さまのニーズを取り込みながら、進化を続けてゆきたいと考えております。今回のバージョンアップの目玉は、「e-Taxに対応させたこと」「業界初! 販売管理機能を搭載させたこと」です。
(株式会社リオ)