「F Clock」は、デスクトップに常時表示させても邪魔にならない、コンパクトな時計ソフト。ノートパソコンや低解像度環境での使用を想定し、そうした環境でも大きすぎず、小さすぎず、ちょうどよい大きさを意識して作成されている（サイズは96×96pixel程度）。シンプルなアナログ表示の丸時計で、中央下部にデジタルで時、分、秒が表示される。設定により、時、分、秒表示の上に日付（年、月、日、曜日）を表示させることも可能。初期状態で時計盤面に表示されている「福猫」ロゴを非表示にすることもできる。

他の作業の妨げにならないよう、半透明表示にすることもできる。透明度は0から255の間で自由に設定することが可能。半透明時にはマウスイベントを透過させることも可能で、時計を表示させた状態でその下のウィンドウを操作することができる。

時計の位置はマウスドラッグで自由に変更することが可能。表示位置が決まったら「位置を固定する」を有効にして、操作ミスなどでその場から動かないようにもできる。時計のコンテキスト（右クリック）メニューまたはタスクトレイメニューを使って、デスクトップの四隅にワンタッチで移動させる機能も用意されている。

機能も、最前面化や位置固定など、時計ソフトにとって必要なものだけに絞られ、その分設定はシンプル。パソコン初心者にも使いやすい。半透明化とマウスイベント透過を併用することで、時計を表示したまま、時計越しに普段通りの作業ができるのも便利だ。

唯一、時計と直接関係ない機能といえば、簡易ランチャだろう。初期状態では、作者である福猫株式会社のホームページが登録されているが、これを書き換えて、よく使うアプリケーションまたはURLを登録することで、ランチャとして利用できるようになる。設定できるのは1種類だけだが、常時手前に表示されている時計をダブルクリックすることで、すばやく目的のアプリケーションまたはURLを開けるので便利だ。

デスクトップに表示させるソフトのデザインにこだわりのある人には、ぜひ一度試してもらいたい、オシャレな時計ソフトだ。

開発中に苦労した点
「F Clock」は、.NET Frameworkで作成されていますが、普通に背景を透過させるとジャギーが出てしまい、美しくないので、それを解消するところにはこだわってみました。また、小さいサイズの中にアナログ表示とデジタル表示をするという点で、見やすさのバランスに苦労しました。見た目や使い勝手にはまったく関係ないのですが、ロゴを除く時計そのものや影などはすべてプログラム上で描いています。

ユーザにお勧めする使い方
画面の小さいユーザを想定していますので、半透明にして使うことをお勧めします。時計の位置を動かすことがなければ、「マウスイベントを透過させる」オプションを有効にするとよいでしょう（ランチャとしては使えなくなりますが）。

今後のバージョンアップ予定
今後の大幅なバージョンアップは予定していませんが、ご要望をいただければ、機能強化を検討いたします。