期待と不安に満ちた魔法学校での生活が描かれる冒険ファンタジーRPG。ダンジョンを探索したり、謎解きをしたりしながら、ゲームを進めてゆく。5人のひよっこ魔法使いたちが、魔法の歴史にまつわる謎に迫る
「魔法のトリコ〜星の絆〜」は、魔法が存在する世界を舞台にした長編ファンタジーRPG。魔法を使う素質を持って生まれた者は、全人口の0.1%以下しかおらず、彼らは「魔法使い」「強き魂を持つ者」と呼ばれていた。一方で、魔法使いの魂を喰らう「ミザリ」と呼ばれる魔物も存在した。ミザリに魂を喰われた者は、自分の意思で動けない抜け殻のような人間になり、ほとんどの場合、衰弱して死んでしまうという。
物語は、幼いころミザリに魂を喰われて力を失った少女「リタ」が、ケビノール魔法学校に転校してきたところからはじまる。リタは転校早々、「チャック」「コリー」「ペオ」「クート」という4名のクラスメイトに誘われ、学校内にある城の地下室で肝試しをすることになる。「5人でフォーメーションを組めば、ミザリに襲われることはない」といわれ、おそるおそる4人についていったリタだが、いざミザリとの戦闘になると、恐怖感に襲われて戦うことができなかった。
かつてミザリに襲われて力を失ったばかりか、心に大きな傷を負ったリタに、周りの友人や先生は理解を示す。しかし、なんとかこの状況を打破したいと願うリタは、チャックの父親で狩人の「ノートン」から心の制御方法を習ったり、遺跡探索中にミザリと戦ったりしながら、ミザリに対する恐怖を克服してゆく。そんなある日、リタはクラスメイトたちと遺跡の探索中に、奇妙な“卵”を発見する。その卵を発見したことで、リタたちは魔法の歴史に関する大きな秘密に巻き込まれてゆく……。
戦闘の基本は星形のフォーメーション。“魔法陣”を駆使して敵を倒せ
「魔法のトリコ〜星の絆〜」では、魔法は「人間の魂のエネルギーを利用して行う業」と定義されている。一般に、体内のエネルギーを杖などの道具に送り込み、何らかの効果へと変換するとされ、その効果は多種多様といわれている。魔法には「地」「水」「火」「風」「無」の各属性があり、属性によって使える魔法の種類が決まる。プレイヤーの操作するパーティのキャラクタ属性は、リタが無、チャックが風、コリーが火、ペオが地、クートが水となっている。
バトルシステムは、シンボルエンカウント方式を採用。戦闘では、キャラクタたちが星形の“魔法陣”を作って結界を維持しながら戦う「スター・フォーメーション」が用いられる。バトルの流れとしては、まず指揮者(魔法陣をコントロールするキャラクタ)やポジション変更といった全体行動を選択したあと、バトルに参加しているキャラクタの個別行動を選んでゆく。
通常、バトル開始時には魔法陣が生成される。指揮者はMPを消費して魔法陣を生成し、毎ターンMPを消費して魔法陣を維持する。魔法陣の効果は主に三つ。ひとつは「敵の魂喰いを防ぐ」こと、二つめは「攻撃力や防御力をアップさせる」こと、そして三つめが「属性による特殊効果」。特殊効果は「行動順決定時の終わりに、ランダムに選択された味方が、行動順リストの最後に再度追加される」や「行動順決定時の終わりに、味方の行動順をランダムに繰り上げる」など、指揮者の属性によってさまざまに変化する。
「魔法のトリコ〜星の絆〜」では、戦闘終了時ではなく、夜に日付が変わるときに主人公たちが成長する。レベルアップに必要な項目は「戦闘に勝った回数」「探索中に歩いた歩数」「授業を受けた時間」など。成長するのと同時に、LP/MPも回復する。他のRPGなどでよく見かける「宿屋」のような、いつでも回復できる場所は存在しないので、限られたMPでやり繰りしなければならない。