ソフトを開発しようと思った動機、背景
今年6月にApple社がMac OS Xのセキュリティを強化するための「Security Configuration Guide」を公開しました。このガイドは各種セキュリティ強化のための設定方法や奨励事項について解説しており、それぞれMac OS X 10.5(Leopard)版、Mac OS X 10.4(Tiger)版、Mac OS X 10.3(Panther)版があります。しかし、このガイドは現在のところ英語版のみの公開で、さらに初心者には敷居の高いTerminalを利用したコマンドラインによる設定方法が多く、またネットワークに関する基本的知識が必要である点から、ハードルが高いと思われました。そこで、GUIアプリケーションでの直感的なインタフェースによる操作で、初心者の方でも簡単にガイドに準拠したセキュリティ設定を行えるようにするため、開発を行いました。「セキュリティードクター」はほとんどの機能がマウス操作のみで行うことができ、さらにその設定をプリセットとして複数のマシンに簡単に適用することもできます。
開発に苦労した点
ガイドに「設定を誤ると深刻な影響が出る可能性がある」と記載されているように、項目を一つでも見落とすだけで、最悪の場合、マシンが起動できなくなるということもありました。また10.4と10.5に加え、Intel版とPPC版にも対応ということで、それぞれのOSのバージョンでの互換性を考慮し、さらに設定する項目数が多いため、ユーザが混乱しないようインタフェースを幾度となく変更した点です。
ユーザにお勧めする使い方
Macをはじめて購入するユーザは、個々の設定を手動で変更するには知識と手間がかかるため、レベルに応じた設定を一括変更することができます。複数ユーザを管理する必要があれば、プリセット機能を利用することにより、あらかじめ設定された項目を複数のMacに適用させることができ、少ないステップで簡単にセキュリティ設定を行うことができます。また、店舗や展示会で展示するマシンなどにデバイス機能制御を設定することにより、外部デバイスとのアクセス制限、無線機器の制限等を行うこともできるため、幅広い使用用途が考えられます。
今後のバージョンアップ予定
寄せられる要望を取り入れた上で、インタフェースの使いやすさや、さらなる機能拡張を考えています。
((株)インテリジェントワークス)