HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を監視して“健康状態”を教えてくれるディスクユーティリティ。ディスクの自己診断機能「S.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)」を利用して、さまざまな情報を表示する。「CrystalDiskInfo」は、S.M.A.R.T.対応のHDD/SSD用“健康状態”チェックユーティリティ。チップセットに内蔵されたATAコントローラ配下のHDD/SSDの状態を確認できる。電源投入回数や使用時間、内部温度、エラー発生の履歴といったディスクの使用状況をモニタして一覧表示するほか、グラフ表示することも可能。最大16台までのディスクの状態を同時に監視対象にできる。
使い方は簡単。起動すると、接続されたドライブを検索し、「健康状態」「温度」などの情報を表示する。「健康状態」は「正常」「注意」「異常」の3段階で表示。それぞれ青、黄、赤の大型のボタンに表示され、ひと目でディスクの状態がわかる。温度は50℃未満、50℃以上、55℃以上で色が青、黄、赤と変わる仕組み。
ディスクの基本情報も確認できる。表示されるのは型番や容量、インタフェースのほか、ファームウェアのバージョン、シリアルナンバー、対応規格(ATA-1〜3、ATA/ATAPI-4〜7、ATA8-ACS)、対応転送モード、ドライブレター、バッファサイズなど。
さらにS.M.A.R.T.情報では、電源投入回数、通算使用時間、スピンアップ時間、スタート/ストップ回数、スピンアップ再試行回数、キャリブレーション再試行回数、リードエラーレート、シークエラーレート、回復不能セクタ数などが表示される。各項目では現在値のほかにも、(過去)最悪値、しきい値(現在値がしきい値を下回った場合はディスクの交換などが必要)も表示され、使用しているディスクの疲弊(消耗)具合を知ることができる。
情報の自動更新機能も備え、指定時間(1/3/5/10/30/60分)おきに情報を更新して表示する。もちろん、ユーザが手動で更新することも可能。監視対象のディスクは最大16台。メイン画面から選択して切り替えられる。タスクトレイへの常駐機能もあり、トレイアイコンにマウスを合わせることで「健康状態」「温度」が表示される。健康状態が「異常」になったとき、あるいは指定の温度以上になったときに通知してくれる警報機能も備えている。
S.M.A.R.T.情報をグラフ化して表示する機能もある。S.M.A.R.T.情報の各項目の変化を折れ線グラフで表示する。グラフは別ウィンドウに表示され、項目を指定することで、必要なデータの推移がグラフ表示される。
画面に表示される情報は、ほぼすべてをテキストデータとしてクリップボードにコピーできる。ディスクの情報をプリントアウトして保存したり、メールなどで送信したりするときに便利だ。そのほか、Windowsが備える「ディスクの管理」「デバイスマネージャ」を開く機能などもある。