「FlashLight」は、デスクトップの一部分をスポットライトで照らしたようにできるソフト。プレゼンテーションの際に、デスクトップの特定部分に注目を集めるのに適している。照らす範囲は、マウスポインタ周辺や最前面のウィンドウなどから選択することが可能。任意のテキストを表示したり、ポインタの周辺をズームアップ（拡大表示）したりすることもできる（Leopard環境のみ）。

ライトアップできるのは、

• マウスポインタの周囲（円形。照らす半径をピクセルで設定できる）
• 最前面のウィンドウ
• 任意の矩形範囲（照らす範囲をそのつど領域指定できる。複数設定も可能）

ライトアップは、指定した個所を“通常より明るく”するのではなく、“残り部分をより暗く”することで実現している。ライトアップされていない残りの部分の明るさをユーザが設定することもでき、“目立たせ具合”を調整できるようになっている。

マウスポインタの周囲を円形で一時的に拡大（ズームアップ）表示させることも可能。ズームアップの半径（ピクセル値）や、ズーム比（1.3/1.5/2.0/2.5/3.0）は好みで変更できる。

あらかじめ用意したテキストを紙芝居のように順次表示する「フリップ」機能もある。デスクトップの上に文字を被せて内容を説明したり、記号などで効果的に目立たせたりといったことに利用できる。フリップの内容は、テキストファイルで作成する。各行に書かれたテキストが1画面ずつ順に表示される仕組み。1行にフリップ1枚分の内容を書き、プレーンテキストとして保存しておけばよい。フリップ表示時のフォントや色は、任意に設定することが可能。フリップ切り替え時のエフェクト（フェード/ジニー）やエフェクト実行時間を設定することもできる。

画面上に文字を被せるフリップ機能もおもしろい。例えば、プレゼンテーションやドキュメントを作るときにストーリーの流れを示したり、操作を促す文字を表示したり、あるいはツッコミを入れたり、といった使い方が考えられる。

ライトアップ、ズーム、フリップとも、その表示のままでMacの操作を続けることも可能なので、アイデア次第でいろいろと応用ができそうだ。

開発中に苦労した点
同種のソフトで優れたソフトがあることは承知していましたので、それに追いつけ追い越せということで、知恵を絞りました。なかでもズーム機能は、前々からこういうことはできないのかな、と思って調べていたものです。Leopardなら可能だということが分かったのですが、直接そのAPIを操作する方法はわからなかったので、Monkeybread SoftwareのChristian Schmitz氏にアイデアを説明して、私が操作できるように、開発ツールに機能を追加してもらいました。デスクトップの一部を拡大するというアイデアは別段目新しいものではありませんが、こんなふうに実現しているソフトはあまりないのではないかと思います。

ユーザにお勧めする使い方
プレゼンテーションで役に立つといいなと思っています。また、いくつかの機能はシェアウェア登録しなくても制限なく使えますので、ちょっと友だちに何か説明したい、といったようなときにも気軽に使っていただきたいです。

今後のバージョンアップ予定
それぞれの機能のON/OFF時の表示をスムーズにするなどの細かな点の調整を進めますが、同時に新しい機能も、有効なものを思いついたら追加していきたいと思います。