「EasyBackup2000」は、自動実行、世代管理、同期、暗号化・復号化など、数多くの機能を備えた高機能バックアップソフト。マルチユーザに対応する。バックアップ元やバックアップ先、対象ファイルなどは「パターンファイル」として保存しておくことが可能。必要に応じてパターンファイルを入れ替えることで、さまざまなパターンでのバックアップを簡単に実行できる。

アックアップを実行するために最低限必要なバックアップ元のフォルダ/ファイルとバックアップ先の指定は、エクスプローラなどからのドラッグ＆ドロップで行える。加えてバックアップウィザードも用意され、初心者でも簡単に設定を行えるようになっている。

バックアップ元/バックアップ先以外の詳細な動作は、パターンごとにオプションを設定できるようになっている。オプションでは、サブフォルダのコピーの有無やバックアップ元との同期、バックアップ条件（無条件/更新日時/ファイルサイズ/更新日時＋ファイルサイズ）、世代管理、除外ファイルの指定などを行うことが可能。バックアップ時に、ファイル名の大文字/小文字変換や属性変換を行うこともできる。Blowfishでファイルを暗号化・復号化することも可能だ。

バックアップの実行は、手動による「今すぐ更新」のほか、簡易タイマや指定日時で自動実行させることが可能。さらに、複数のパターンを連続実行する「連続パターンモード」も用意されている。Windwos Vista Aero環境では、セキュリティウィンドウ表示機能でバックアップ元/バックアップ先を隠すことも可能だ。

「EasyBackup2000」自体の動作設定としては、

• 自動実行のタイミング
• 起動時のバックアップ実行と使用するパターンファイル
• 共通暗号化キー
• バックアップ終了時の動作（「EasyBackup2000」の終了/Windowsの終了など）

……と書くと、詳細な設定が面倒に思えるかもしれないが、オプション設定画面がうまくまとめられていることもあって、煩雑さはまったく感じられない。この手のバックアップソフトを使ったことのある人なら、ほとんど戸惑うことなく使いこなすことができるはずだ。

リストビューのフォントや背景色、表示方法（アイコン/詳細）、メニューの位置（上/左/下/右）などの設定も可能で、ユーザの使いやすいスタイルにすることができる。起動時の自動実行やバックアップ終了時の動作も指定できるなど、さまざまな面で「痒いところに手が届く」ソフトだといえる。

開発中に苦労した点
暗号化機能を利用することで多少のオーバーヘッドはございますが、処理スピードを大幅に落とすことのないよう開発しました。また新しい試みとして、Windwos Vista Aero環境では、簡易セキュリティウィンドウの表示・制御も組み込みました。

ユーザにお勧めする使い方
リムーバブルメディア、外付けハードディスクなどにバックアップする場合は、暗号化機能のご利用をお勧めいたします。暗号化アルゴリズムにはBlowfishを利用しており、堅牢で高速処理が可能です。

今後のバージョンアップ予定
今後のバージョンアップでは、

• ソフトウェアのUnicode対応
• 暗号化アルゴリズムの選択肢にAES（米国政府の次世代標準暗号化方式）の追加