再生速度、周波数、音程を自由に変更して再生できるサウンドプレイヤー。カラオケの練習や語学学習などに適する。「聞々ハヤえもん(ぶんぶんはやえもん)」は、音声ファイルを再生するためのプレイヤーソフト。通常のプレイヤーとして利用できるのはもちろん、再生速度、周波数、音程を個別に変更して再生することが可能で、変更した状態をファイル保存することもできる。対応する形式は、MP3/WAV/Ogg Vorbis/AIFFといったWindowsで一般的に使われるもののほか、APE/TTA/FLACなど。プレイリストも利用できる。逆回転再生やループ再生なども可能だ。
再生するファイルの指定は、メイン画面へのドラッグ&ドロップで行える。複数のアイコンをドロップして連続再生させることも可能。大きな特徴は、再生時にピッチやスピードなどの各種エフェクトを適用できること。再生速度、周波数、音程の各パラメータを個別に設定できるようになっている。
再生速度では、音声や楽曲が再生される速度を増減できる。音声ファイル全体の再生時間は長くなったり短くなったりするが、音程自体は変化しない。音楽の演奏テンポを変更するエフェクトにあたる。逆に音程では、元の楽曲のテンポを変更せず、音程のみを変化させる。いわゆる「転調」のようなエフェクトと考えればよい。周波数では、音声のサンプリング周波数自体を変化させるため、音程も再生速度も変化する。
実際の再生時には、各パラメータを個別に設定できる。再生速度と周波数は10.0〜1200.0%、音程は-12〜12音(24♭〜24#)の範囲で変更することが可能。補助的なエフェクトとして、0〜100%の音量、-100〜+100のパン、6バンドのグラフィックイコライザもある。音量、パン、グラフィックイコライザも独立して個別に設定できるようになっている。
ユニークな機能として、
- データを末尾から逆順に再生する「逆回転再生」
- 複数のエフェクトを複合して、古いレコード風の音声にする「古びたレコード再生」
がある。「逆回転再生」「古びたレコード再生」を使用する場合には、速度や周波数、音程などの設定は有効にならない。再生コントロールでは、1曲リピート、全曲リピートのほか、登録されたファイルをランダムな順序で再生する「ランダム再生」も用意されている。同一ファイル内で登録された2点間を繰り返し再生する「ABループ」機能もある。
エフェクトの適用量は、メイン画面上のスライドバーを動かせば、リアルタイムで反映される。必要に応じて使わないバーを非表示にすることもでき、シンプルなプレイヤーとしても使える。
各機能に割り当てられたショートカットキーをカスタマイズすることもできる。