クラスメイトからのいじめに悩む内気な小学生が繰り広げる冒険ファンタジーRPG。絶妙なストーリー展開で、プレイヤーを独特の世界に引き込む。「ぼくのすむまちVX 第1話」は、現代日本のある小さな町が舞台のファンタジーRPG。「あまり昔ではないけれど、そのままのいまでもない、1990年代のような」世界だ。もともと携帯ゲームとして発表されたもので、「第1話」とあるように、複数の話で構成される。ただし、各話はそれぞれ完結した話となっている。
主人公は小学生の「はじめ」。内気な性格でクラスメイトとなじめず、友だちができないことを悩んでいる。勇気を出してクラスメイトに声をかけても「気持ち悪い」と毛嫌いされ、悩みを打ち明けた担任の先生も「努力するように」と言うだけで、相手にしてくれない。
ところがある日、「はじめ」へのいじめを見かねた少女「まどか」が声をかける。まどかも同じく変わり者としてつま弾きにされており、「意地悪なクラスメイトたちのいない『自分たちの場所』を探そう」と提案する。折りしも、子どもたちの間に「町外れの下水道を抜けた先には楽園が広がっている」という噂が流れていた。二人は、下水道の探検に出かける……。
もともと携帯ゲームだっただけに、操作はシンプル。カーソルキーで移動し、決定(【Z】/【Enter】/スペース)キーで調べる。移動中の決定キーの長押しでダッシュすることも可能だ。さまざまな場所を調べたり、住民たちから情報を集めることでストーリーを進めてゆく。
戦闘は、ダンジョンを移動すると敵に出会うランダムエンカウント方式。コマンドで敵と戦う。戦闘では、装備している武器で戦う「攻撃」のほか、特殊攻撃や回復魔法、全体攻撃といったMPを消費する「技能」などを発動することが可能。技能は「はじめ」は回復系、「まどか」は味方のパワーアップをはじめとする補助系の技能を覚えるが、レベルアップとともに全体攻撃といった大技も覚えるようになる。
通常の攻撃では、装備した武器によって攻撃力が変化する。武器はショップやダンジョン内の「カプセル」から手に入れることができる。武器によっては1ターンで2連続攻撃できるものや、装備するだけで新しい「技能」を覚えることができるものなど、さまざまな追加効果を備えたものが存在する。