個人のスケジュール管理はもちろん、大規模プロジェクトの進捗管理にも使えるガントチャート(工程表)作成ソフト。「Project Canvas」は、作業の予定や進捗状況をわかりやすく管理できるガントチャート作成ソフト。表示モード(期間)を切り替えることにより、「日単位」の仕事から「年単位」で進めるプロジェクトにまで対応する。「共有モード」が用意され、複数ユーザでデータを共有することも可能。集計日数表示機能や休日のカスタマイズ機能なども備える。作成したガントチャートは、美しい印刷で出力できるほか、CSV/XML/HTMLにエクスポートすることもできる。
メイン画面は縦軸に作業項目、横軸にタイムラインが取られた、ガントチャート作成ソフトとしてはオーソドックスな構成。作業期間に応じて「日単位」「月単位」「年単位」のタブを切り替え、表示期間を変更できる。タイムライン上の期間は、「スケール」と呼ばれるスライドバーを使って、自由に伸縮させることが可能。スケールの設定はタブごとに記憶され、表示単位に応じて最適なスケールを設定できるようになっている。
予定を登録するには、まずチャートの縦軸となる項目を作成する。作成した項目のタイムライン上でマウスをドラッグすると、「スケジュールの追加」ダイアログが表示され、
- 開始日/終了日や時刻
- 実際に開始した日/終了した日およびそれぞれの時刻
- 進捗状況(パーセンテージ)
- 備考のテキスト
- 関連するファイルのパスやWebページのアドレス
といった予定の詳細を登録できる仕組み。予定の登録は基本的に1日単位で行うが、オプションにより15分単位で開始/終了時刻を指定することもできる。登録した予定は、タイムライン上に帯状に表示される。帯の色や枠線の太さ、色などはあらかじめツールバーで選択しておくことが可能。帯の太さを選んだり、矢印付きの線や丸、星形などのマークにしたりすることもできる。帯の形や色の変更は「スケジュールの追加」ダイアログでも行える。よく使う形や色などの組み合わせをスタイルとして登録しておくことが可能だ。
チャートの縦軸となる項目は、上下の順番を入れ替えることができるほか、区切り線の色や線種、項目の高さなどを指定することもできる。項目は階層的に構成することも可能。下位の項目を折り畳み、詳細を隠すことができる。下位の項目で必要となる作業期間の合計のみを表示する「サマリー表示」モードも備えている。
検索機能では、登録済みのスケジュールから指定文字列と一致したものだけを一覧表示させることが可能。検索結果のダブルクリックで、チャート上の当該位置にジャンプする。項目名(段の見出し)にフィルタをかけて、特定の項目だけを抽出表示するといったことも可能だ。
そのほかにも、
- タイムライン上に自由にメモを書き込める「メモ入力モード」
- 各項目に必要な日数を自動的に計算する「集計日数の表示」
- タイムライン上のグリッドを正確に捉える「グリッドスナップモード」
- 遅れているスケジュールをわかりやすく表示する「イナズマ線」の表示
- 休日データの編集
- スケジュールなどを矢印で結ぶ「リンク線」
などの機能がある。作成したガントチャートはそのまま印刷できるほか、日付範囲を指定して印刷することも可能。チャートを画像としてクリップボードにコピーすることも可能で、チャート全体や期間を指定してコピーできる。CSV/XML/HTML形式でデータをエクスポートする機能や、既存のファイルをテンプレートとして開く機能などもある。