「簡単電卓」は、キーボードはもちろん、マウスのみでも操作できるシンプルな電卓ソフト。数式を入力・編集して答えを求められる。数式の一部を範囲選択して計算を行うことも可能。さらに、最大20件までの履歴機能を搭載し、履歴から数式/計算結果を呼び出すこともできる。数式/計算結果のクリップボードへのコピー機能もある。

大きな特徴は、数式や計算結果を最大限に活用できる点。数式を直接入力できるだけでなく、

• 他のアプリケーションからの数式の貼り付け
• 編集後の数式や計算結果のクリップボードへのコピー
• 計算した数式と解の最大20件までの履歴の保持
• 履歴からの数式と解の呼び出し
• クリップボードへの履歴の一括コピー

「部分選択式実行機能」の特徴のひとつ。入力された数式の一部を範囲選択し、【Enter】キー（「=」ボタンのクリックでも可）を押すことで、元の数式を編集することなく、長い計算式の一部の解を求められるようになっている。また、「小数点以下表示桁数指定機能」では、解として表示された小数の桁数をワンタッチで変更することが可能。桁数は0から9までと「-」（14桁）を指定できる。

使用できる関数は「平方根」「べき乗」「対数」「三角関数」（度/ラジアンの双方に対応）と「絶対値」。円周率としてπを使用することもできる。

操作は、キーボードまたはマウスで行える。キーボード、マウスの単独/併用いずれのオペレーションでもすべての機能を使える。必要のない場合は、関数ボタンを非表示にすることも可能。すべてのボタンを非表示にする「コンパクトモード」も用意されている。

数式を確認・編集しながら計算できるのもよい。複雑な計算も、数式を確認しながら確実に行うことができ、数字の一部を変更しながら再計算するといったことも簡単にできる。履歴機能も、こうした用途には非常に威力を発揮する。「部分選択式実行機能」もなかなか便利な機能だ。計算式の一部を確認したいときに、余分な部分を削除するなどの手間をかけずに計算できるのは想像以上に楽だ。

履歴の自動保存機能が用意されていない点はちょっと残念だが、数式をコピー＆ペーストできる上、履歴をクリップボードにコピーする機能もあるので問題はない。大量の計算をする人にとっては、むしろこちらの方が使いやすいのだろう。

関数ボタンの表示/非表示のワンタッチ切り替えや、すべてのボタンを非表示にするコンパクトモードが用意されている点も使いやすい。

開発中に苦労した点
構文解析です。入力式を順次計算していく方法は難しいと思ったので、内部的に逆ポーランド記法に変換してから計算するようにしました。表計算ソフトやハードウェア電卓の計算結果と照合しながら、作っていきました。

ユーザにお勧めする使い方
ゴロ寝でネットをやりながら、そのページに書かれている計算式をコピー＆ペーストして計算するのに便利です。入力式を間違えてしまっても、キーボードに手を伸ばすことなくマウスだけで修正できるので、寝転がったまま操作できます。「ちょっと計算したいけど、表計算ソフト使うまでもないな」というときに使ってください。Windowsのスタートボタンの横にショートカットを置いておくのがお勧めです。

キーボードを常用する方や、ディスプレイを広く使いたい方にはコンパクトモードがよいと思います。

今後のバージョンアップ予定
10進→16進変換/16進→10進変換機能や、型指定した16進数→10進数変換機能など、ソフトウェア開発者のための機能を、デザインと操作性をできるだけ変えない方向で実装することを検討しています。