「WinCal」は、わかりやすいスッキリとした画面デザインが印象的なカレンダーソフト。メモを書き込む感覚で、定期的/不定期の予定を登録したり、休日を設定したりできる。メモに時刻を付けておくことで、指定時刻にメッセージボックスやバルーンチップで通知してくれる機能もある。表示形式は、週区切りで卓上カレンダー風のテーブル形式と、リスト形式とを切り替えられる。さらに、月初日からの表示に加え、「当日」を起点とした表示も選択できる。

特徴のひとつがアラーム機能。登録したメモに「14:00」のような時刻を示すテキストが含まれるとアラーム時刻として認識され、当該時刻にメッセージボックスやバルーンチップで通知してくれる。表示されるテキストは独自の「タグ」で強調することも可能だ。

頻繁に発生する予定や行く先などのキーワードを「定型句」として登録し、コンテキスト（右クリック）メニューからすぐに利用できるようにすることも可能。予定の登録ごとに入力する手間が省ける。祝祭日の設定や個人的な休暇の登録、週/隔週/指定週ごとの予定を登録できる「祝日/定例メモ」機能もある。

カレンダーの表示形式は、

• 週区切りで卓上カレンダー風の「テーブル」
• 1日1行のスケジュールメモに適した「リスト」

カレンダーのデザインは、ユーザの好みに合わせてきめ細かくカスタマイズできる。例えば、テーブル/リストは、それぞれの表示形式ごとに1マスの幅や表示行数を指定できる。もちろん、文字や背景や枠線などの色やスタイルなども変更できる。カスタマイズした設定はテスト表示で確認でき、設定ファイルとして保存しておける。

「WinCal」は、シンプルなデザインのカレンダーソフトだ。見たいときにタスクトレイアイコンをクリック、またはホットキーで最前面に表示できる。しまいたいときにも登録したホットキーで操作するだけでよい。最小化時にタスクバーを塞がないので、作業の邪魔にならない。

紙のカレンダーに書き込む感覚でメモを入力でき、メモに時刻を入力すると自動的に予定と認識してアラームを出してくれる機能はなかなか賢い。定期的な予定の登録も簡単なので、日々のスケジュール管理用には十分だ。

カレンダーのマス幅やメモの表示行数、背景色やフォントのなめらか表示など、きめ細かな設定ができるので、好みに合わせてカスタマイズできる点もよい。

不定期だが頻繁に発生する予定や行く先などを登録しておける「定型句登録」は、「あったらいいな」と筆者が常々思っていた機能。メモをスムーズに入力できた。

軽くてシンプルなデスクトップカレンダーを使ってみたい方にお勧めしたい。

開発中に苦労した点
他人に使っていただけるよう、設定画面やマニュアルなどを用意するのは結構大変だと感じています。いろいろと独自ルールやわかりにくい部分があるので、マニュアルに書かなければと思うのですが、ちゃんとした説明を書こうとするとなかなか手が動きません。

ユーザにお勧めする使い方
お勧めというわけでもないですが、自分は次のような使い方をしています。

• アラーム機能を有効にするために常時起動しています
• 省スペースでメモが見やすいリスト形式（日付を縦1列に表示）を使っています
• ホットキーを設定して普段は非表示にしておき、必要なときにホットキーで呼び出しています
• ウィンドウ高さの分だけ日付欄を表示する設定にして、ウィンドウの高さを広げています。今月分に続いて翌月分がシームレスに表示されるというのが気に入っています