「BookChecker」は、新刊書の発売予定をネットから取得し、一覧表示してくれるソフト。書籍（新書を含む）や文庫、コミックに対応。登録した著者の著作をマーク付きで表示する機能もあり、購入予定の本をチェックしておくことで、買い忘れを防ぐことができる。

インターネットから取得できる情報（項目）はタイトル、巻数、著者名、出版社、価格、発売日など。取得された情報は「書籍」「文庫」「コミック」に分類され、リストに一覧表示される。情報は、各項目で並べ替えて表示させることができる。

リストでは、購入したい本にチェック（赤旗）を付けておくことができる。チェックされた本は「BookChecker」の起動時に「未購入本」として表示されるので、買い忘れも防ぐことができる（発売日が過ぎたものだけを、未購入本として表示させることも可能）。

新刊書についてより詳しい情報を知りたいときには、検索機能を使うことができる。検索は、タイトル、著者名、出版社を対象に、ローカルおよびオンライン書店「boople」、さらに検索サイトを使って行える。検索サイトは、Yahoo! JAPAN、Google、MSN Japan、infoseekから選択できる。

新刊書チェックのほかに、蔵書管理ソフトとして使うことも可能。購入した本をリストのコンテキスト（右クリック）メニューなどから「所有本へ登録」することで、蔵書として管理できるようになる。特定著者の新刊をリスト上で区分け表示する機能もある。所有本の著者を「著者名登録」しておけば、登録著者の新刊に黄色の旗が付いて区別される。

このソフトの特徴は、単なるデータ収集ソフトにとどまっていないこと。もちろん購入予定の未購入本を表示してくれたり、お気に入りの著者の新刊をマーキングしてくれたりと、新刊チェックソフトとしても非常に親切で役に立つ機能を備えている。

それにも増してありがたいのが、蔵書管理ソフトとしての機能だ。現在では同じ本が「単行本」→「新書」→「文庫」のように形態を変えて出版されることが当たり前で、どうかすると既に持っている本を二度買いしてしまうことも起きる（場合によってはまったく同じ単行本を2冊買ってしまったりする）。このソフトを使えばそうした事故を回避できるわけだ。

蔵書管理ソフトというと、入力の煩雑さを考えただけで使う気が失せていたものだが、「BookChecker」では既刊についてもキーワード検索して登録できるので、それもありがたい。強く興味を惹かれたソフトだ。

ソフトの開発自体は、特に大きな苦労はありませんでした。でも、このソフトの性質上、毎回発売予定を更新しなくてはいけません。例えば、コミックの予定ひとつとっても、複数の出版社のサイトを訪れる必要があるため、これらの確認作業だけで丸一日かかってしまいます。開発自体よりも、発売予定の更新の方が労力が掛かっているのが現状ですね。

個人的に、「未購入本表示」機能にて購入予定の本を表示させ、それを携帯電話にメールで送信する、という使い方がお勧めです。私はこの機能を使って、携帯メールをメモ代わりにして本屋さんで新刊をチェックしていますよ。

「BookChecker」は発売予定のチェックに重点を置いているため、蔵書管理機能が弱いのが欠点です。何か他のソフトでは行っていないおもしろい蔵書管理の手法を思いつけば、これらの機能をアップグレードしたいですね。