秘密結社の一員を務める青年の活躍を描いた、連載型の長編ファンタジーRPG。序章から第一章までが収録されている。「闇の覇者〜竜の傭兵団〜」は、連載形式の長編ファンタジーRPG。現在は、序章と第一章をプレイできる。舞台は、過去に3体の魔王が存在していたという世界。このうち1体の魔王は地上の争奪に無関心だったが、残りの2体の魔王は世界の覇権をかけて争っていた。戦いの末、魔王の一方が死に、もう一方が激しい傷を負ってしまう。
もともと魔王たちは人間をはるかに凌駕する力を持ち、人々が魔王にかなう術などないと思われていた。ところが、この争いの隙をついた人間の勇者によって、2体の魔王を封印することに成功する。
物語のはじまりは、この「封印」の500年後。主人公は秘密結社「エペルージュ」の暗黒実行部隊リーダーを務める青年「ヴァプラ」。ヴァプラは、ボスの命令ならば要人の暗殺から危険な遺跡の発掘までなんでもこなす実力派だ。ある日、ヴァプラを含む暗黒実行部隊に対して「ある遺跡にある宝を持ち帰ること」という指令が下され、遺跡へと出発することになる。
戦闘は、オーソドックスなターン制バトルを採用。敵を倒すと経験値がたまり、レベルアップすることでキャラを強化できる。【X】キーで表示できるメニュー画面には、レベルアップとは異なる強化要素「カスタマイズ」が用意されている。カスタマイズでは、「SP」と呼ばれるポイントを消費して最大HP、攻撃力、すばやさなど任意の能力を強化できる。SPはプレイヤー側のレベルよりも強い敵を倒すことで入手することが可能。弱い敵ばかり倒してもSPは手に入らない。
メニュー画面から「闘技場」に行くこともできる。闘技場ではランク1から8までの敵と戦うことが可能で、ランクを選択すると、そのランクに合わせた敵が次々と敵として出現する。闘技場で勝利するとランクに応じて「BP」と呼ばれるポイントを獲得でき、BPを消費して「ヴァプラが魔法を覚える」などの特殊で強力な能力を得られる。
闘技場は(メニュー画面に入れる場所であれば)街中であろうとダンジョンであろうと、いつでも挑戦できる。そのため、ダンジョン内で敵が強すぎる場合など、急いで経験値を稼いでレベルアップしたい場合にも便利だ。
「ゲームを飽きさせない工夫」も徹底している。その筆頭が「ダンジョン」だ。例えば、仕掛けを解かないと先に進めない謎や、落ちてくる岩をよけながら先に進むといったアクション要素の強いトラップ、さらにダンジョンに落ちている「ゴールドメダル」を集めるといったコレクト要素などが用意されている。丁寧に描かれたフェイスグラフィックや、タイトル画面で流れるフルボイスの曲など、演出面にも力が入っている。
システムや演出のほか、個性的な登場人物たちも魅力のひとつとして挙げられる。とりわけヴァプラを取り巻く部隊のキャラは個性的。面倒見はよいものの戦闘と殺人を好む問題児「ジャクラ」、仮面で素顔を隠す謎の人物「ポドネス」、部隊の下っ端で苦労症ながら唯一ジャクラの暴走を止められる「雅」といった顔ぶれ。中盤以降では、騎士道にこだわる若き軍人や、短気で行動派の女傭兵など、さまざまなキャラがヴァプラの仲間として戦いに参加することになる。