システムやシナリオだけでなく、演出面にも力が入った長編RPG。主要キャラのボイス演出や凝ったオープニングムービーなどを楽しめる。「生きる2」は、ゼノンと呼ばれる惑星を舞台にした長編RPG。惑星ゼノンは、ゼノ大陸とヒールディア大陸を中心とした広大な陸地を有し、惑星全体は都市「ネオゼノン」に置かれた政府によって統治されていた。ネオゼノンで権力を握り、すべての政策を決定するのは20人にも満たない「最高貴族」たちだった。
ゼノンは科学技術がかなり発達している。人間の代わりに雑務をこなす機械人形「ホローズ」や、離れた場所に一瞬で跳躍できる「転移装置」が実用化されている。ただし、こうしたテクノロジーやインフラは政府が独占しており、すべての都市における主要なライフラインは政府が握っていた。
こうした専制政治に対して民衆の不満が爆発し、ついに反乱が勃発。次第に不利な状況に追い込まれてゆく最高貴族たちは、打開策として、ゼノンの旧統治者で民衆に絶大な支持を得ていた「リブ=ゼノン」の子孫を担ぎ出そうとする。
物語の主人公は「リブ=ゼノン」の孫にあたる少年「キブ=ゼノン」。キブは、惑星ゼノンから遠く離れた惑星「ザノン」で暮らしていた。ところがある日、突然ゼノンの使者を名乗る男たちに襲われ、強制的にゼノンに転送させられてしまう。キブはゼノンに到着後、貴族たちによって「反乱抑止の切り札」として体よく使われることに少しずつ疑問を覚えてゆく。
そのころ、反政府主義を掲げる団体「ウィーズ」に所属する少女「ミエラ=ソシエン」は、仲間を従えて政府の本拠に侵入していた。ミエラたちはキブと対面し、政府の現状を訴えることで、キブを味方につける。
物語は、キブとミエラの二人を中心に進んでゆく。ほかにも、地方都市オグナを治める若き上級貴族「ブルックス=オグナチェフ」、政府軍第03部隊隊長の「セバ=クラッセル」などの多彩なキャラが登場し、物語を彩る。
ゲームそのものは、オーソドックスなRPG。道中で出現する敵キャラや奇妙な姿をした野生動物などと戦い、経験値などを稼いでレベルアップしながら各地を移動する。たどり着いた都市の民衆や主要人物と会話をして情報収集や説得などを行い、ストーリーを進めてゆく。
各キャラは、「武器」「防具」「リング」の3種類のアイテムを装備できる。このうち「防具」と「リング」は、購入したり移動の途中で入手したりしたものと交換することが可能。しかし、武器だけは各キャラが最初から持っているものを使い続けるようになっている。
武器は替えることができない代わりに、「鍛錬」して強化することが可能。「鍛錬」は、世界各地にある鉱石を集めて武器を強化すること。鍛錬することでさまざまな属性や効果を付加したり、攻撃力を上げたりできる。
「リング」は、1キャラにつき最大三つまで装備できる。リングには、毒や麻痺といった状態異常を防ぐもの、「物理防御」や「腕力」など各種パラメータを上昇させるものなどがある。
戦闘に勝利するとAP(アビリティポイント)を獲得できる。APを消費することでスキルを得られる「スキル習得システム」も用意されている。「応急処置」「完全治療」といった補助的なものから、強力な特殊攻撃にいたるまで、さまざまなバリエーションのスキルが用意されている。
キャラがシナリオ進行のヒントを教えてくれる「ナビゲーションシステム」も備えている。うっかり会話を読み飛ばしてしまったり、次にやることを忘れてしまったりしたときなどに便利だ。