「EASY!記事制作」は、HTMLのタグやエディタの操作方法を知らない人でも、簡単にWebページを作成・更新できるソフト。編集画面で記事の日付とタイトル、記事の内容（テキスト）を入力し、「HTML生成」を実行するだけで、記事がレイアウトされたHTMLファイルを作成してくれる。その場でプレビューしたり、内蔵のFTP機能を使ってサーバへアップロードしたりすることも可能だ。

利用できる機能は、

• 記事の編集
• HTML生成＆FTP転送
• ホームページ確認

「記事の編集」では、コンテンツの入力と編集を行う。基本的にはテキストを入力するだけでよく、HTMLタグの知識もレイアウト操作も不要だ。1本の記事は日付、タイトル、内容から構成され、さらに記事に関連するURLを3個、画像ファイルを3本まで登録することが可能。作成済みの記事は「登録一覧」リストに追加され、過去1年分のデータを編集できる。

「HTML生成＆FTP転送」は、

• 保存された記事からHTMLファイルを作成する機能
• 作成されたHTMLファイルをローカルマシン上でプレビューする機能
• FTP機能を使ってサーバにアップロードする機能

「ホームページ確認」では、アップロード先のサーバにアクセスして、実際の表示をチェックする。ページの表示にはローカルマシンのデフォルトブラウザを使う（これはプレビュー時も同様）。

WebページやRSSフィードは、テンプレートファイルをもとに生成される。使用するテンプレートや出力されるファイルの名称はテンプレート設定で変更することが可能。Webページ用のテンプレートは、HTMLファイルに「EASY!記事制作」独自の変数を埋め込んだもので、記事の日付やタイトル、関連URLへのリンク、トップページや前後の記事へのリンクなどの部分に、変数を書き込む。

手軽にWebページを作れるという点ではblogにも近いものがあるが、blogツールをサーバにインストールするのに比べればはるかに手軽に使えるし、パソコンで動かすため動作が軽く、レスポンスがよいというメリットがある。

記事カテゴリーによる自動分類やトラックバックといった（blogでは一般的な）機能はないが、そうした機能を求めず、「手軽にWebページを作成・公開できればよい」という人にとっては手ごろでお勧めだ。

注意していただきたいのは、付属のテンプレートはあくまでサンプルという点だ。レイアウトはシンプルで、記事を書いてアップロードするだけでプロが作ったようなサイトができあがるというわけではない。「EASY!記事制作」を本当に使いこなしたいと思ったら、自分でWebページをレイアウトするか、あるいは誰かページを作れる人に頼むなりして、自分なりのテンプレートを作る必要がある。要は、ゼロからWebサイトを作るソフトではなく、すでにあるパターンに基づいて手軽に更新や編集を行うためのソフトと考えればよいだろう。

すでにWebサイトを持っているが、ページ作成が面倒で更新をさぼりがちという人や、できればRSSで最新情報を配信したいけれど、blogやCMSに全面的に移行するのは難しいと悩んでいる人にとっては大きな助けになってくれるはずだ。

なお、筆者がテストに使用したサーバでは、アップロード先ディレクトリの下にIMAGE_SYSTEMというサブディレクトリを作ろうとしてエラーになっていた（このため画像をアップロードできなかった）が、FTPソフトでディレクトリを作成して実行したところうまく動作するようになった。

開発中に苦労した点
操作する上で、画面上に複雑なオプション機能などが存在すると使いづらいと考え、とにかく最低限の機能のみ実装し、簡単に使えるように心がけました。

ユーザにお勧めする使い方
とにかく簡単に使う方法として、自身のホームページ内にIFRAMEを設け、そこに作成した記事（HTMLページ）を表示する方法があります。これにより、現行のデザインを崩すことなく、記事情報を公開することができます。

また、作成する記事（HTMLページ）は、テンプレートによりカスタマイズできますので、自分にあったデザインを作成することができます。さらに、作成された記事のRSS情報も作成しますので、手軽に情報発信ができます。

今後のバージョンアップ予定
現行は、ひとつの記事カテゴリー（例えば、インフォメーションとか）しか取り扱えないので、今後、複数のカテゴリーの記事を個別に作成できるようにしたいと思います。また、作成されるHTMLの拡張子が固定なので、選べるようにしたいと思います。

こんな人に使ってもらいたい
他の記事更新ツール（CGI）などは、ほとんどブラウザを利用したものばかりだと思います。本ソフトは、プラウザを利用しての操作が苦手な人、不慣れな人に使ってもらいたいです。また、デザイナーさんが納入するホームページに、記事を更新するツールとしても使ってもらいたいです。