「魔王に戦いを挑む勇者」を操り、制限時間3分で魔王を倒す準備を整える超短編RPG。「勇者降臨!!」は、3分という限られた時間で魔王討伐の準備をし、魔王と戦うという設定のRPG。物語の舞台は、恐怖の魔王が復活し、魔物がはびこる世界「アリアパン」。アリアパンには「勇者が出現し、魔王を倒すであろう」という内容の伝説がある……。一見オーソドックスな内容のRPGに見えるが、いざプレイがはじまると、勇者の家が畳敷きの現代風家屋だったり、装備品が「ふんどし」だったりと少々ヘン。さらに、勇者の母がパート働きで父は無職だったり、町の住民がコギャルやストーカーだったりと、ツッコミどころ満載のコミカルな内容だ。
大きな特徴は「ゲーム開始から3分後に魔王行きの電車が到着する」という設定。主人公はゲーム開始から3分以内に「装備」と「仲間」を見つけ出さなければならない。ただし、メニュー画面を開いている間や、町の住民などと会話をしている間は、時間のカウントダウンは一時停止する。
「仲間を見つける」ためには、ただ町の人に声を掛けるだけではダメ。特定のアイテムが必要だったり、特定の行動を起こしたりといった必要がある。
装備は街中にある「武器屋」で手に入れられるが、ゲーム開始時の主人公の所持金額は0円。武器を購入したい場合は3分以内にお金を稼ぐ必要がある。もちろん武器などのアイテムは「タンス」や「宝箱(鍵付き)」を探すことで手に入る場合もある。ただし、探索には相応の時間が必要なので、多くのアイテムを入手するのは厳しい。
しかも3分後に戦うことになる「魔王」は、世界を支配するだけあり、なかなか強敵。1回目のプレイで魔王を倒すことは難しい。プレイの醍醐味は、なんといっても2周目以降だ。最初はアイテムの意味も、仲間を作る方法もよくわからない。しかし、数回プレイして街を探検することで、住民のセリフやヒントなどからアイテムの使い道、キャラを仲間にする方法などが少しずつわかるようになる。「次のプレイでは、気になるあそこを調べよう」と、思わず何度も遊んでしまう作りになっている。
「スコア」も楽しみのひとつ。スコアは、「特定イベントを見たかどうか」を示すもので、魔王を倒したり、特定の行動を実行したりすると出現する。どのスコアを得たかは、ゲーム終了後に表示される「メニュー」画面で確認できる。
スコアのなかには、3分以内に実行するのが難しいものもある。このため、1回のプレイで埋められるスコアは通常1〜2個程度。何度もプレイして、すべてのスコアを手に入れたい。また、スコアにはそれぞれ点数が割り振られている。例えば、魔王を倒すと10,000点、一定以上のお金を手に入れると2,000点というように決められた点数を入手できる。点数は、ゲームクリア後のメニュー内にある「SHOP」で買い物をする際に使える。
「SHOP」で売っているのは、まだ手に入れていないスコアを出現させるヒントを表示する「スコアのヒント」や攻略集、モンスターを倒すヒントなど。スコアで手に入れたお金は、ゲーム内では利用できないので、余らせずにどんどんSHOPで買い物してしまって問題ない。メニュー画面では、スコアの閲覧や買い物のほか、セーブを行うこともできる。
「SHOP」では、2種類の「ミニゲーム」も購入できる。ひとつは、さまざまな罠をかいくぐりゴールを目指す「CUBE」。ステージはたくさんの小部屋で構成される。各部屋ごとに用意された脱出方法を模索し、次の部屋へ進んでいく。脱出方法は全部で4種類ある。ドアから脱出するパターン、ドア以外の隠し通路があるパターン、スイッチなどの仕掛けがあるパターン、樽や箱などのオブジェクトを壊すと道が開けるパターンとなっている。
ステージ後半になると「スイッチとドア、隠し通路がある部屋」など、複数の脱出方法を用いる部屋が出てくる。正しい脱出方法はひとつ。残りは罠なので脱出方法を見極めるのが「CUBE」の醍醐味だ。ゲームの制限時間は15秒。隣の部屋に移動すると、さらに5秒延長されるが、じっくり考える時間はないので反射神経も必要だ。
もうひとつのミニゲームは、ゴールを目指してキャラを操作する「APPIA」。制限時間は3分。ゴールまでの道のりには落とし穴があり、はまるとゲームオーバー。道の途中には矢印アイコンがあり、踏むと画面が矢印の方向に自動スクロールしてしまう。このため、スクロールの方向によっては主人公が見えなくなることもある。【Esc】キーで主人公がいる画面に戻ることも可能だが、時間を20秒消費するので注意が必要。ゲームの途中には時間を増やせる青い時計や、時間が減る赤い時計なども用意されている。