「トレジャーハント -ベア洞窟の秘宝-」は、人類が宇宙を行き来する未来が舞台のアクションゲーム。主人公は、しがない運送屋のトーキィ。トーキィは運送業の傍ら、自分の航宙船を購入するために、遺跡を探検してお宝を見つけ出す“トレジャーハント”も行っている。今回の目的は、ベア山麓に眠るといわれる「古代の秘宝」。プレイヤーはトーキィを操作し、さまざまな障害を乗り越えて謎の遺跡の最奥部を目指す。

操作方法はシンプル。カーソルキーで主人公を移動させ、【Z】キーでブーメランを前方に投げるだけ。迷路のように入り組んだ洞窟内を探検し、ステージ内に浮く青い宝石を探し出してゆく。宝石に触れると次のステージに転送される。主人公には体力が設定されており、画面左下に表示される緑色の「HP」バーで確認できる。敵などに接触すると体力が減り、ゼロになるとゲームオーバーとなる。

「古代の秘宝」にたどり着くには四つのステージを突破しなければならない。ステージごとに、攻略方法に特色がある。最初のステージは「ちゅーちゅー洞窟」。次々と現れるねずみを避け、ゴールを目指す。ねずみによっては壁をすり抜けてくるものもおり、神出鬼没なのが特徴。ねずみは、ブーメランで倒せる。ただし、ブーメランは一度手を離れると、反転して手に戻るまでは次の攻撃に移れない。このため、敵を攻撃するタイミングをうまく見極めないと窮地に陥ることもある。

次のステージ「ごろごろ洞窟」では、敵が出現しないが、洞窟内の通路には大きな岩がゴロゴロと転がりながら移動している。この岩を避けつつゴールを目指す。岩が転がっている通路でも、壁に沿って歩けば岩には当たらないようになっているが、突然目の前を岩が現れることもあり、気を抜くことはできない。迷路は「ちゅーちゅー洞窟」よりも若干複雑。岩が移動する通路はどこかなど、ルートの特徴を覚えてゴールを目指そう。

3ステージ目は「あちち洞窟」。ステージのほぼ全面がマグマに覆われ、火の粉が飛び交う不毛の地。マグマに入ればダメージを受けてしまうので、一見ステージの奥にはたどり着けないように思える。「あちち洞窟」で必要になるのは、ちょっとした発想の転換だ。

全体的な難易度は高くないものの、最後の敵だけは近づくだけでダメージを食らうために、難易度が少々高め。どうしても難しいという場合は、ゲーム開始時に「かんたんモード」を選択すればよい。体力ゲージが倍になり、難易度が下がる。

キャラたちの魅力も忘れてはいけない。ゲームのオープニングやエンディングなどで交わされる、主人公と相棒とのやりとりは必見。特にエンディングでは、二人が交わすちょっとコミカルな会話の内容に、思わず笑いがこみ上げてくるだろう。

また、作者が小学生の子どもと一緒に作成したというだけあり、子どもの発想をもとにした「宇宙船」「謎の遺跡」「秘宝」など、なんとも夢のある内容なのも好感が持てる。続編も作成予定ということなので、こちらも期待したい。

開発に苦労した点
効果音をすべて実録したことです。梅酒のビンを転がして岩の転がる音、スプーンから水を垂らして水滴音。頭やお尻を叩かれてダメージ音を作ったときはとても痛かったです。でも「がっくり〜〜☆」の脱力ボイスは最高のお気に入りです。

力を入れたところ・見どころ
迷路に迷わなければ、10分程度で終わりまで行けるショートゲームです。帰り道の主人公のグラフィックとエンディングは、ぜひみなさんに見ていただきたいと思います。

今後の予定など
「Hot Soup Processor（HSP） 2.61」での制作でしたので、今後の大幅なバージョンアップの予定はありません。代わりではないですが、現在「HSP 3.0」と「Easy3D」の最新版を使って「トレジャーハント2」を制作しています。よりよいゲームになるように努めたいと考えていますので、ホームページ、blog、メールなどでご意見・ご感想をお聞かせいただければ幸いです。