マウス操作に主眼が置かれたクリップボード拡張ソフト。マウスによる文字列選択とクリックだけでカット/コピーを行うことも可能。「言箱」は、クリップボードの監視、履歴の保持(ストック)や文字列の貼り付けなどの機能を持つユーティリティ。Windowsのクリップボード機能を効果的に使えるようにしてくれる。クリップボードを監視して自動的にストックしたり、ストックした文字列をワンクリックで貼り付けたりすることが可能。文字列をカット&ペーストしたり、マウス操作で擬似的にキー入力したりもできる。
メインとなるクリップボード拡張機能は、ユーザのカット/コピーした文字列をストックし、再利用できるようにしてくれるもの。コンパクトなメイン画面中央にストックされた文字列をマウスクリックすることで、テキストエディタのカーソル位置などに貼り付けられる。
ストックされた文字列は、オートコンプリートによる絞り込みが可能。メイン画面右側のサイドバーを開くと、ストックされた文字列の先頭1文字が表示され、その文字をクリックすることでどんどん絞り込んでゆける。例えば、「コイル」「コスト」「オール」の三つの文字列がストックされている場合、サイドバーには「オ」「コ」が表示される。ここで「コ」をクリックすると「オール」がフィルタされ、サイドバーには2文字目の「イ」「ス」が表示される仕組み。
テキストをストックするためのリストは5個用意されており、用途に応じて切り替えられる。リストの切り替えは、メイン画面下部のボタンをクリックするか、タスクトレイアイコンのコンテキスト(右クリック)メニューから行える。各リストにストックできる文字列の数は、最大で1,000項目(初期設定では100項目まで)。
ストックデータは自由に編集することが可能。内蔵の簡易エディタで、文字列の追加や編集を行える。項目を個別や一括で削除することもできる。
メイン画面上部のボタンまたは左側に開くリストから、マウスクリックでキー入力を行うことも可能。上部には「コピー」「カット」「戻す」など、8個のボタンが用意され、ワンクリックでコピー/カットなどを行える。いずれも設定により、対応する入力キーを変更することが可能。8個のうちの3個は【Alt】/【Ctrl】/【Shift】と組み合わせたキー入力を設定できる。
そのほか、カット/コピーしても履歴を残さないようにするロック機能もある。ロック機能はリストごとに設定することが可能。ロックしていても、ペーストは通常通り行える。また、Windows XP/2000環境ではウィンドウを半透明にすることも可能。透過率は、設定画面で細かく指定できる。