「えきばり」は、複数の画像をデスクトップ上に表示させることができる画像ビューア。起動するとタスクトレイに常駐すると同時に、デスクトップにアイコンサイズの小さなメイン画面が表示される。画像を表示させるには、エクスプローラなどから画像ファイルをメイン画面にドラッグ＆ドロップすればよい。Webブラウザで表示中のページから画像をドラッグ＆ドロップして、デスクトップに表示させることも可能だ。

デスクトップ上の画像は、マウスで自由に移動させることが可能。「複数の画像を並べて見比べる」といったことも簡単に行える。

画像は、一般的なウィンドウと同様にオーバーラップ表示される。他のウィンドウの背後に隠したり、前面に出したりといったことも可能。複数の画像が表示されている場合も、すべてがひとつのウィンドウであるかのように扱われる。任意の画像をアクティブにすると、ほかの画像もすべて最前面に表示される。ただし、個別の画像に対して「最前面に表示」「最背面に表示」を指定することも可能。指定された画像だけが最前面または最背面に表示されるようになる。

任意の画像だけを全画面表示にしたり、透明度を「透過なし」から「3/4透過」までの4段階から選択・設定したりもできる。表示されているサイズや本来のサイズで画像をコピーすることも可能だ。

もちろん、ただの壁紙とは違い、任意に最前面に出したり位置を動かしたりもできるので、単に画像を眺めて楽しむだけでなく、資料写真を確認しながらレポートを作成するといった使い方にも向くのではないかと思う。

複数の画像を並べたときの一覧性（一般的なサムネイルの一覧より大きく表示できるので、その分細部もよくわかる）や、自由に並べ替えることのできる柔軟性などは、他の画像ビューアにはあまり見られない特徴で、これらに魅力を感じる人にお勧めしたい。

対応する画像形式は、ドキュメントなどには明記されていないようだが、筆者がざっと確認したところではJPEGのほかにBMP/GIFなどに対応しているようだ。

開発中にこだわった点
画像ウィンドウに黒い実線の枠をつけ、より写真らしく見えるようにしました。通常の枠や枠なしも試してみたのですが、実線にするのが一番でした。半透明表示で薄くなっても枠が見えるので、たくさんの写真を重ねたときにも何枚の写真が重なっているのか、だいたい判別できます。また、複数のファイルをまとめてドロップすると、まるで袋からばらまいたようにウィンドウが出てきます。細かいところにアナログっぽさを出してみました。

ユーザにお勧めする使い方
あちこちのblogを見ていると、しばしばステキな（あるいは、おいしそうな）写真に出合うことがあります。他のページに移動したりブラウザを閉じたりしても、写真だけはしばらく眺めていたい……というときにも「えきばり」が使えます。

マウスポインタを乗せても手のアイコンにならない画像であれば、そのままドラッグ＆ドロップしてみてください。「えきばり」に貼り付けることができます（手のアイコンになる画像のときは、ちょっと面倒ですが、右クリックして「コピー」を選んでから「えきばり」側で「新規ウィンドウに貼り付け」を実行してください。もし、画像をクリックすると大きな画像が表示されるページなら、クリックして大きな画像が表示されてからドラッグ＆ドロップすることもできます）。貼りつけた画像はどこにも保存されず、「えきばり」を終了すれば何も残りません^（※）。気軽にいろいろな写真を貼り付けて遊んでみてください。

※ブラウザから貼り付けた画像は、ブラウザのキャッシュフォルダ内から開く形になります。「えきばり」の起動中にキャッシュがクリアされると、拡大・縮小ができなくなります。キャッシュがクリアされるタイミングは、ブラウザの設定により異なります。

今後のバージョンアップ予定
DLLもOCXも使用せずプログラムファイル1個で起動できる仕様を守って、CD-Rにデジカメ写真と一緒に入れて配布……といった使い方ができるようにしたいと思っています。設定不要というのもセールスポイントなのですが、必要な場合にはあらかじめ記述しておいたINIファイルを読み込む等の方法でカスタマイズすることもできるようにする予定です。バージョン情報の表示を消したり、タイトルやアイコンさえも好きなものに差し替えられたりするくらいのスケルトンな作り（？）にできればと思っています。