「PcHusen」は、“デスクトップにメモを貼り付ける”ことに機能が絞られた付箋紙ソフト。プログラム本体「PcHusen.exe」のサイズは、約100KBとコンパクト。USBメモリなどのリムーバブルメディアに入れて、持ち運んで使うことができる。

特徴は、キーボードでひと通りの操作を行えること。設定したホットキーの押下で付箋にフォーカスが移り、「付箋紙の新規作成」をはじめとした操作をキーボードのみで行える。「タッチタイピングしながらすばやく付箋を使う」といったことが可能だ。

作成するたびに、付箋の色がランダムに決定されるのも特徴のひとつ。もちろん、あとから好みの色に変えることもできる。付箋の外観は3D風の「立体」と、影のない「フラット」の2種類から選択することが可能。付箋ごとに個別の透明度を設定できる。付箋のサイズは、入力されたテキストに応じて自動調整される（サイズを固定することも可能）。

付箋に表示されるテキストはキーボード入力で設定できるほか、ファイル読み込みで設定することも可能。当日の日付をメニューから選んで手軽に入力できる入力補助機能も用意されている。付箋の内容をファイルに書き出すことも可能だ。

筆者の場合、パソコンに常時電源を入れてテレビ録画にも使用しているため、たとえどんなに便利でも、わずかでもシステムを不安定にする可能性のあるソフトは常駐させたくない。そのため、いくつかの付箋紙ソフトを試したものの、結局、ディスプレイの上に本物の付箋紙をペタペタと貼り付ける方式に戻ってしまった。

しかし、「PcHusen」はいまのところよい感じだ。まだ十分な時間使い続けてはいないため、長期の安定性については断言できないが、動作が軽快で使っていて気持ちよい。機能も、物忘れを防ぐ付箋本来の目的としては必要十分で、操作もわかりやすく使いやすい。なによりも、キーボードから手を離すことなく、ほとんどの操作ができる点が気に入った。強いていえば、選択されている付箋がどれなのか少しわかりづらい点だけは残念。だが、久々に「また付箋紙ソフトを使ってみよう」という気にさせてくれたソフトである。

開発中に苦労した点
「常に前面に表示」がWindows XPでは結構大変だと知りました。そのまま「常に前面に表示」処理にしてしまうと、スクリーンセーバ起動中も前面に表示されてしまいますし、OSまかせにするといつの間にか「常に前面」ではなくなったりしてしまいます。

ユーザにお勧めする使い方
直接付箋紙に書き込む感じが好みの方にお勧めです。使い方としては、ちょっとしたメモ書きをほどほどの数でデスクトップに貼っておくのがお勧めです（貼りすぎるとデスクトップが見えなくなってしまいますね）。よく使うフォルダやファイルやWebページにリンクを張ることもできますので、ご活用ください。操作はキーボードからもひと通り行うことが可能ですので、マウス派だけでなくキーボード派の方も使いやすいと思います。

今後のバージョンアップ予定
シンプルな付箋紙の位置付けでいますので、大きな機能追加といったものは考えていませんが、気の利いたものがあれば取り入れたいと思っています。