筆者には、「気がついたことをメモにとり、メモをとったことに安心して内容を頭から消し去り、必要なときにメモ帳を見て確認する」という習慣がある。パソコンが使える環境ならメモツールでメモをとるが、そうでないときはメモ帳に手書きでメモをとり、あとでメモツールに転記する。試行錯誤を繰り返したのち、自分に向いた方法で情報を分類しているが、「XTMemo」を利用して、「メモのタイトル+メモの中身」という簡単な書式で、気軽にメモを作成できる心地よさをあらためて痛感した。メモの分類が頭にあると、メモの内容よりもメモの整理に傾注してしまい、メモをとることに疲れてしまう。
以前、筆者は「旅行」「読書」「音楽」「ToDo」などのように、カテゴリごとにファイルを分けてメモを分類していたことがあるが、どのカテゴリにメモを分類するか悩んだり、検索時にメモをどのカテゴリに記録したのか忘れてしまったりと、メモの管理に苦労した。「XTMemo」のように、一つまたは数個のテキストファイルにメモを作成していけば、そういった悩みとも無縁だ。
メモのタイトルにカテゴリという目印をつけておけば、例えば検索で「アイデア」を命令して、「アイデア」関係のメモを瞬時に一覧表示できる。検索結果一覧から目的の行を選択すれば、メモの内容を確認できる。タイトルを統一しておいてもよい。画像や他のファイルへのリンクがメモとして残せる点も大きなメリットだと思う。エディタ部分にファイルをドラッグ&ドロップするだけでよい。
「XTMemo」は一見地味に見えるが、使い込むとよさがわかるシンプルなメモツールといえる。
(川越 裕之)