「ぴくちゃぁめも」は、写真やイラストを背景に設定できることが特徴の付箋紙ソフト。画像は付箋ウィンドウのサイズに合わせて自動的に拡大・縮小が行われる。画像の鮮明さを「うっすら」「はっきり」に設定することも可能。Windows XP/2000環境では、透明度を25%きざみで指定できる。対応する画像形式はJPEG/BMP/PNG/GIF。クリップボード経由での取り込みにも対応している。

LAN接続された他のパソコンに、画像付きの付箋を貼り付けられることも特徴のひとつ。操作手順は簡単。（1）送信したいパソコンのIPアドレスを登録し、（2）貼り付けたい付箋と送信先を選択するだけで、相手のデスクトップに貼り付けられる。受信した付箋を編集することも可能だ。

付箋紙ソフトとしての機能はオーソドックスなもの。1枚単位での作成や破棄を行えるほか、フォントの種類やフォント色、画像を指定しない場合の背景色も指定できる。常に最前面に表示させることも可能だ。画面全体やメモ単体のスクリーンショットを撮る「パチリ」機能や、ショートカットキーの設定にも対応している。

ネットワーク機能を使うことで、週末に撮影した旅行先の写真を、月曜日の朝に同僚のデスクトップに一言添えて貼ってみたり、お気に入りの写真を見てもらったりといったこともできる。デスクトップに付箋が貼られるので、電子メールで連絡するよりも早く確実にメッセージが伝わる。

お互いに「ぴくちゃぁめも」が起動していなければ、画像やメモを送信できない点は「残念！」という感じもするが、IPアドレスの指定を間違えても意図しない人が受け取ってしまうという心配がないので「良し！」という気もして、悩ましいところだ。

もちろん、ネットワーク機能をOFFにして、自分だけで利用してもまったく問題ない。何枚も付箋を貼ってそれぞれ別の画像を指定し、「写真立て」のように利用しても楽しいだろう。付箋紙ソフトとしてはもちろん、画像表示ソフトとしても、またコミュニケーションツールとしても利用できる魅力的なソフトだ。

開発中に苦労した点
ネットワーク付箋機能が一番苦労しました。せっかく背景を設定することが可能なので、画像とメモを一緒に送らなければ意味がありません。ネットワークで画像＋メモを一緒に送ったものを、受信側で画像、メモと切り分ける処理に四苦八苦しました。

ユーザにお勧めする使い方
例えば、社内で新商品のレビューをしたいときに、新商品の写真をメールで配布するのではなく、写真とメモを添えて、他のパソコンデスクトップに貼り付ければ、絶対目に入り、即座にレビューできます。

今後のバージョンアップ予定
「ぴくちゃぁめも」が起動しているLAN上のパソコンを一覧で表示し、IPアドレス登録の手間を省いたり、相手が存在するかどうかもチェックしたりできるようにしようと思っています。また、現状では1台に対してのみのネットワークメモ貼り付けを、複数台に同時貼り付けを行えるように、とも考えています。