愛する姫と国を救わんとする、騎士と仲間たちを描いた長編ファンタジーRPG。アドベンチャーパートとRPGパートを交互に進めていく形式で、戦闘にはアクション要素も取り入れられている。「月下草」の舞台は、高い山々に囲まれた「カスピアン王国」。勇気があり、人望も厚い国王によって平和に治められていたが唯一、一人娘で世継となるはずの「セシア姫」の身体が弱いという問題があった。主人公の「カイン=カーマイン」は、若いながらも王の近衛兵という重要な職につく騎士。ある日、国王から姫の命が残り少ないことを告げられたカインは、満月の晩に黄金色に輝き、どんな病気も治すという「月下草」の探索を命じられる。そして、姫の護衛で先輩でもある女騎士「ケイ」や、城下町にある雑貨屋の看板娘「シェリー」とともに、月下草を探す旅に出るのだった。
ゲームは、アドベンチャーパートとRPGパートに分かれている。アドベンチャーパートでは、城内や城下町の各所を移動し、姫や国王、町の住民などと会話して、次の目的地などの情報を収集する。状況によっては、ストーリーに関わるイベントが発生することもある。アイテムの売買もアドベンチャーパートで行う。
一方、RPGパートでは、アドベンチャーパートで情報を入手した目的地(ダンジョン)を探索する。ただし、カインとともに戦闘に参加できるキャラクタは一人だけ。パートナーは探索開始時に選択する。ダンジョンはクォータービューの擬似3D形式となっている。
戦闘はセミアクティブバトルで、水色の「アクティブゲージ」がたまったキャラクタから順に行動する。行動内容は「攻撃」「防御」「特技」「道具」「精霊」「退却」の6種類。「攻撃」を選ぶと、アクティブゲージの下に「パワーゲージ」が表示される。ゲージの量は高速に増減を繰り返し、決定キーを押したときの量が多いほど大きなダメージを与えられる。
通常攻撃が敵にヒットする瞬間に決定キーを押すと、「JUST」の文字が表示され、より大きなダメージを敵に与えられる上に、アクティブゲージを減らすこともできる。同様に、敵から通常攻撃を受けた際に決定キーを押すことで、味方のアクティブゲージを増やして行動を早めることもできる。ただし、受けるダメージも増えてしまうので注意すること。
「特技」は、SPを消費して発動する特殊攻撃。キャラクタによって系統が異なり、主人公やケイは「剣技」、序盤で出会って仲間になる精霊使いの「エレナ」は魔法攻撃や体力回復といった「魔法」を使うことができる。なお、同行するパートナーはダンジョンを出るまで変更できない。経験値を得てレベルアップできるのも主人公とパートナーだけなので、キャラクタの戦闘能力や補助能力を考慮して選択したい。
「精霊」の存在も、戦闘力アップに重要な要素だ。精霊は世界中に散らばっており、見つけ出して特定のキャラクタと契約させることで、その力を使えるようになる。ただし、精霊の力を使えるのは一度の戦闘で1回だけ。また、精霊自身も経験値やレベルアップの概念を持ち、「レベル1の精霊を1回使ったら、レベル2になるまで使えない」といった制限がある。