アクション性の高い戦闘システムと自由度の高いプレイスタイル、独特の世界観が魅力のファンタジーRPG。「世界の終末まで」という限られた時間のなかで、主人公たちの物語が展開していく。「虚ろいの都」の舞台は、「永遠の夜」と呼ばれる超現象が世界を襲うファンタジー世界。永遠の夜とは、巨大なドーナツ型の現象で、これに触れた生物はすべて塵に変わってしまう。そのため、その外側は生き物が住めない不毛の土地となってしまう。永遠の夜は時間の経過とともに縮小し、人々が住むことができる土地は年々減っている。
主人公の「テムル」は、すべての人々が世界の滅亡を感じている、荒んだ世界に住む青年。妹とともに「イルミナート」と呼ばれる便利屋組織の一員として働くテムルは、「あるアイテム」を強奪する依頼を請け負う。アイテムの奪取には成功したものの、依頼人への引き渡し当日、とんでもない事件が起こってしまう。
永遠の夜の恐怖がなく、安心して住むことができる伝説の土地「レムリア」、文明崩壊以前の伝説都市「メディナ」、人をさらう謎の宗教集団「ルリア教団」など、さまざまな謎が絡みあうなかで、テムルたちは世界の終末までの限られた時間を過ごすことになる。
ゲームは、戦略性とアクション性を兼ね備えた独自の戦闘システムが特徴。味方の行動ターンになると、行動可能なキャラクタの周囲に、
- 通常攻撃(剣アイコン)
- スキル使用(星アイコン)
- チャージ(太陽アイコン)
- 逃亡(逃アイコン)
が表示される。「スキル使用」は、回復魔法や攻撃魔法といった特殊な技能。各キャラクタは、最大4種類のスキルを戦闘中に使用できる。スキルの種類は装備するアイテムによって異なり、非戦闘時に変更することが可能。特定のキャラクタに補助魔法を集めたり、攻撃と回復をバランスよく装備したりなど、自分なりの戦略を立てられる。スキルを使用する際には「AP」を消費し、効果の大きいスキルほどAPを多く消費する。APは「チャージ」と「Technical Hit」でためることができる。通常攻撃時に一瞬表示される「!」マークに合わせて、タイミングよく決定キーを押すと、敵にダメージを与えるとともにAPを入手できる「Technical Hit」になる。戦闘に勝利した場合には、Technical Hitの回数に応じてボーナスポイントも手に入る。また、決定キーの代わりにキャンセルキーを押すと「連続攻撃」を行える。さらに、パーティメンバーが3人いる状態で、Technical Hitもしくは連続攻撃を繰り返すと、強力な大技や特殊行動を発動できる「Over Skill!!」という表示が出ることもある。
戦闘終了後に体力は回復するが、「PP」と呼ばれる行動値は回復しない。PPは敵から逃亡したり、相手の能力を調べたりする際に必要。戦闘や逃亡のつど減少し、アイテムを利用したり、宿屋に泊まったりすることで回復する。
ダンジョンは、ジャンプして先に進んだり、追ってくる敵から逃げたりといったアクション性の高いものや、暗号を解いて先に進むパズル要素の強いものなど、さまざまな種類が用意されている。「敵と戦って進むだけ」という単調作業になっていない。
ストーリー進行とは独立したサブイベントが数多く用意されているのも魅力。主人公は、酒場などの店で仕事の依頼を受けられる。依頼内容は、広い世界から特定のアイテムを探し出すものや、悪者を退治するものなど、実にさまざまだ。なかには、戦闘は皆無で頭を使って攻略するパズルといったものまで用意されている。ただし、依頼をこなすと日数が経過するので、世界の終末までの残り日数に注意してプレイすること。