履歴機能を持つ「ブロックスタック」やキーボードマクロなど、強力な編集機能を持つ電子メールソフト。スピーチシンセサイザとの組み合わせにより、メニューやメール本文の音声読み上げが可能な音声対応版もある。「MMメール2」は、強力な編集機能、ショートカットキーなどによる高い操作性、音声ガイド機能(音声対応版のみ)といった特徴を持つ電子メールソフト。メイン画面の構成は、メーラとしては一般的な3ペイン構成(ツリービュー/リストビュー/メール内容を表示するビューア)。添付ファイルがある場合は、これに受信添付ファイルのリストビューが加わる。ユーザアカウントは、10件まで登録することが可能。ツリービューにはアカウントの一覧が並び、選択中のアカウントに受信箱や送信箱などが表示される(選択したアカウントは常に最上位に移動する)。
アカウントごとの設定項目には、メールサーバやパスワードといった基本的な情報のほか、定期巡回の間隔やログの保存設定、署名の設定(1アカウントごとに複数の署名を登録可能)、ダイヤルアップ/LANなどの接続に関する設定、メールの振り分け(フィルタ処理)、スパム駆除などがある。
メールの振り分けは、件名や差出人、返信先などのヘッダ情報をもとに、指定キーワードを含むものを任意フォルダ(メールボックス)に振り分けるもの。任意時点で実行できるほか、送受信時に自動実行させることもできる。スパム駆除は、差出人リスト/件名リスト内の文字列を含むメールをサーバ上で削除するものだ。
定期巡回受信は、アカウントごとに設定できるほか、アプリケーション全体としても設定できる。アプリケーション全体に関する設定としてはそのほかにも、「HTMLメールをテキスト部分だけ表示する」「ツールバーのボタンをカスタマイズする」などがある。音声読み上げソフトの選択や、読み上げに関するオプションの設定も可能だ。
メールの編集画面は、桁位置を示すルーラや行番号などが表示されるテキストエディタ風のデザイン。クリップボードを利用したコピー/貼り付けとは別に、履歴機能を持つ「ブロックスタック」を利用できる。ブロックスタックに保持された文字列は、任意のブロックを選んで貼り付けられるようになっている。
さらに、
- 正規表現やあいまい検索も可能な文字列検索機能
- カーソル位置をマーキングしてジャンプできる機能
- 対応するカッコを検索してジャンプできる機能
- 大文字/小文字や全角/半角などの変換機能
- レコーディング機能付きのキーボードマクロ
- 短文の登録やメタ文字を使ったタイムスタンプの挿入
など、テキストエディタ的な機能がふんだんに盛り込まれている。テキスト編集は、あらかじめ登録した外部のテキストエディタで行うことも可能だ。アドレス帳は、最大50件のグループに分けて登録できるものを備える。アドレス帳には名前、メールアドレス、Webページアドレス、メモ、電話番号といった項目を登録することが可能で、Webページを開いたり、ダイヤラーを使って電話をかけたりもできる。
ペインの切り替えからメールの選択、エディタでの編集まで、ほとんどの操作にショートカットキーが割り当てられており、マウスを使わなくてもキーボードだけで快適に操作することが可能だ。
そのほか、PGPやMMGPといった暗号アルゴリズムに対応しており、署名付きの暗号化メールをやりとりすることが可能(MMGPは「MMメール」同士の間だけで利用できる)。メールデータのインポート/エクスポート、定型文を登録できるテンプレート、アドレス帳やメール振り分け設定のバックアップ/リカバーなどの機能もある。