お絵描き掲示板(通称「おえび」)向けの機能を備えたWebブラウザ。「Dolphin」は、お絵描き掲示板向けの特別なモード「おえびモード」を備えたWebブラウザ。通常は一般的なブラウザとして動作するが、「おえびモード」に切り替えることで、お絵描き掲示板での便利な機能を利用できるのが特徴。お絵描き掲示板とは、文字列のほかに、ページのキャンバスに描いた絵も投稿できる掲示板のこと。
IEコンポーネントを利用したタブブラウザで、お気に入りやコンテキスト(右クリック)メニューのコマンドはIEのものをそのまま利用できる。外観上の特徴としてWeb検索用の検索バーがあり、キーワード入力によりWebページを検索できる。検索サイトは初期状態でGoogle、AlltheWeb、Yahoo!から選択することが可能。また、gooの英和・和英辞書やExciteの英和・和英翻訳も利用できる。オプションで好みの検索サイトを登録することも可能だ。
IEのエクスプローラバーに相当するサイドパネルには「お気に入り」や、ページアクセス「履歴」を表示するタブのほか、ページ内のリンクを抽出して一覧表示する「リンク」、ページ内の画像リンクを一覧表示し、一括ダウンロードも可能な「イメージ」、マウスポインタ付近を拡大表示する「ズーム」の各タブが用意されている。「ズーム」では表示倍率を1倍〜24倍までの6段階から選択することが可能で、お絵描き掲示板で細かな描画をするときに役立つ。
お絵描き掲示板を利用する上で便利なのが「おえびモード」だ。「おえびモード」に切り替えると、ツールバーのうち前後のページへの移動ボタンやページの更新、ホームページへの移動など、ページの読み込みをともなうボタンが使用できなくなる。さらに、ウィンドウやタブを閉じる際に確認メッセージを表示することで、描画中の絵を不用意に消してしまうことを防げる。モードの切り替えはツールバーのボタンをクリックするだけでよい。アクセスしたページ内のJavaアプレットを検知して、自動的に「おえびモード」に切り替えてくれるオプションもある。
作画中の絵を保護するのに役立つもうひとつの機能が「プリスク」だ。ブラウザで表示中のページを画像イメージとして保存する機能で、プリスクそのものは通常モードでも使用できるが、「おえび」モードではさらに一定時間ごとに自動保存する「オートプリスク」オプションが使える。プリスクの保存先フォルダやオートプリスクの間隔はあらかじめオプションで指定しておく。保存形式はBMP/JPEG/PNGから選択できる。保存品質(圧縮率)の選択や、インターレースまたはプログレッシブでの保存も可能だ。
そのほかにも、ポップアップ広告の抑止機能、画面解像度および表示色数を「Dolphin」上で変更する機能、「Dolphin」のウィンドウを半透明化することで他の画像を下絵として利用できる「線画トレース支援」機能、カスタマイズ可能なマウスジェスチャ機能、パソコンのメモリ使用状況をステータスバーに表示する機能など、多彩な機能を備える。