クリップボード履歴や定型句を編集中のアプリケーションに貼り付けられるクリップボード拡張ソフト。「プラン」と呼ばれる機能拡張が可能で、複雑な文字列操作を簡単に行える。「クリップNOTE-Pro」はタスクトレイに常駐し、クリップボードに転送されたテキストの再利用を可能にするクリップボード拡張ソフト。あらかじめ登録しておいた定型句や既存のテキストファイルに含まれる文字列を、編集中のアプリケーションに貼り付けることも可能。LANにも対応しており、複数のコンピュータでテキストを共有することもできる。
テキストの貼り付けはメインウィンドウから行う。メインウィンドウの呼び出しはタスクトレイアイコン、呼び出しウィンドウのほか、ホットキーから行うことが可能。メインウィンドウには、
- クリップボードのアイテムを保持する「履歴」
- 定型句を登録しておく「保存」
- LAN上で履歴や定型句を利用する「公開」と「共有」
- 既存のファイルから文字列を取り込む「関連」
など、テキストの種類ごとにタブが用意され、切り替えて利用する。貼り付けは、ウィンドウに一覧表示されるテキストをクリックすることで実行される。前後の空白を除去しての貼り付けや、1行ごとに【Tab】キーを挿入しての貼り付けなど、特殊な貼り付けも可能だ。最大の特徴は「プラン」機能。一種のスクリプト(マクロ)で、いくつかの処理を組み合わせて複雑な処理を可能にする。「作業中のウィンドウからのコピー」や「挿入」といった、基本の単位となる処理(「文字列操作ブロック」と呼ぶ)があらかじめ用意されており、文字列操作ブロックを積み重ねていくだけで、「プラン」を作成できるようになっている。
例えば、「作業中のテキストを行単位でソートした上で、引用符を付ける」といった処理を行いたい場合は、
- 《ブロック1》 「作業中ウィンドウから切り取り」
- 《ブロック2》 「1文字目からの文字列で昇順に並び替える」
- 《ブロック3》 「行単位に配下の操作ブロックを実行する」
- 《ブロック4》 └「先頭に『> 』を挿入する」
- 《ブロック5》 「作業中ウィンドウへの貼り付け」
と5個のブロックを積み重ねればよい。定型的な作業の「プラン」を作成しておけば、必要なときにメインウィンドウの「プラン」タブからすばやく実行できる。クリップボードでの文字列取得時に「プラン」を実行することも可能だ。ブロックは43種類が用意されており、変数を使用することもできる。100件まで格納できるグループを10個、計最大1,000個の「プラン」を作成・保存できる。そのほか、「保存」「共有」の各タブで日時の貼り付けや、貼り付け時の穴埋めができる「埋め込みマクロ」機能を備える。「クリップNOTE-Pro」を、作業中のウィンドウと連結するといった機能もある。