田舎で育った普通の少年が、世界の危機を救うために旅をするRPG。ポーカーゲームやモンスターの育成など、豊富なサブイベントを楽しめるのが特徴。「光と闇のセレナーデ」の舞台は、人間が住む「アイデアル」、神が住む「ガイダンス」、魔王や魔物が住む国「スタグネイト」という三つの国に分かれている世界。ガイダンスとスタグネイトの両国は数百年前から大規模な戦争を続けていた。中立を貫いていた人間は、世界の創造神に「ある約束」をさせられ、さらに500年以内に約束を達成できない場合は、世界が滅びるという預言を受ける。
ゲームは預言最後の年からはじまる。主人公は小さな村で剣の修行に励む17歳の少年・リューク。リュークは冒険にあこがれを抱き、自国を一周する旅に出かける。旅先で国が主催するイベントに参加したリュークは、同じく参加者で魔法使いの少女・オルタネットとともに「創造神が課した約束を果たして世界を救う」という大事業を任されてしまう。
海を隔てたガイダンスとスタグネイトに行くためには、自国の港や村に寄って情報を集める必要がある。それぞれの街には「砂漠の中のオアシス」「近未来的な大都市」などの特徴があり、宿屋や道具屋などのほかに、料理の材料を販売する「材料屋」が存在する。購入した材料を街やダンジョンにいる調理人に渡して料理を作ってもらうと、体力やMPが即時に回復する。セーブは街の外か街の教会で行うが、教会の場合は寄付金を要求される。ただし、毒などのステータス異常の治療は無料で行ってくれる。
街から街の移動中にはモンスターが徘徊しており、戦って経験値を稼いだりお金をためたりできる。モンスターとの遭遇にはシンボルエンカウント制が採用され、マップ上に表示されている敵に接触すると戦闘になる。歩いていると自動的に敵と遭遇してしまうランダム方式と異なり、敵を避けて戦闘を回避しながら進むことができる。逆にレベルを上げるために敵と戦いたいときは、自分のペースで意図的に接触して戦えばよい。
ストーリーを進めるためには、クリアしなくてはならないダンジョンが多数、存在する。ダンジョン内は、ボタンやスイッチなどを作動させたり、暗号を解いたりしながら先に進むパズル形式になっている。ほとんどのダンジョンでは一番奥にボスが待ち構えているが、ボス戦の前にはセーブと調理人の召喚が可能な「ラッキーロボット」が立っており、ポス戦に敗れても直前のセーブポイントからやり直すことが可能だ。
ミニゲームやサブイベントが多いことがゲームの特徴のひとつ。街には「ゲーム大好きキャット」が住んでいることがあり、話しかけることでミニゲームをプレイできる。数字がゼロになるまで猫と引き算をする「カウントダウン・トゥ・ゼロ」や、小さな赤い点を探す「ねこシーク」など、さまざまなイベントが用意されている。街によってはカジノがあり、メダルを購入してポーカーなどをプレイできる。たまったメダルは換金所でアイテムか装備と引き換えられる。
「闘技場」システムを備えているのも特徴。ここではエルフやドラゴンといったモンスターに名前を付けて育成することができ、闘技場で戦わせてランクを上げられる。育成は週単位でトレーニング内容を決め、HPやMP、攻撃力などを上げていく。モンスターはそれぞれ「エルフ系のモンスターは魔法攻撃に優れている」など、得意な攻撃方法を持っている。育成に最も重要となるのが「寿命」。長く育成やトレーニングを続ければ強いモンスターになる可能性が高くなる代わり、老衰で死んでしまう可能性も高くなる。一定の期間が過ぎたら、育成をやめて闘技場で他のモンスターと戦わせるのがポイントだ。寿命の長さはモンスターによって異なり、特にドラゴン系は寿命が短い。
ゲームを進めていくと「称号名鑑」というアイテムが手に入り、「特定のイベントをクリアする」「一定以上のレベルになる」「アイテムをすべて手に入れる」「ミニゲームをコンプリートする」など、特定の行動を実行した場合に「半人前剣士」などの称号が書き加えられていく。称号によってはHPやMP、精神力や行動力などの能力を増加できる。達成するには運が必要な称号もあり、1回のプレイですべての称号を手に入れるのは難しい。