「Acronis TrueImage」は、ハードディスク全体またはパーティションの内容をそのままバックアップ/リストアできるソフト。OSをはじめ、プログラムや各種設定を含めて丸ごとバックアップできるため、システムクラッシュ等の不測の事態が生じた場合でも、完全に元の状態に戻せる。ハードディスク/パーティション単位の復元はもちろん、フォルダ/ファイル単位の復元も可能だ。最大の特徴は、B.A.E(Backup Archive Explorer)という独自の技術によって、バックアップ/リストアを(DOSからではなく)Windows上で行える点。Windowsシステムを瞬断させることで、システムパーティションのバックアップを行うようになっており、バックアップ時にも、並行してWindowsでの作業を続けられる(ただし、システムパーティションのリストアはWindowsからではなく、「Acronis TrueImage」の起動ディスクから実行する必要がある)。
メイン画面のインタフェースはWindows XPの操作画面に似たデザインで、右側の「カテゴリの選択」から作業を選択すると、左側のサイドバーに作業の詳細が表示される。「イメージの作成」「イメージの復元」といった個々の作業もウィザード形式で進めることができ、はじめてでもわかりやすい。
FAT16/32、NTFS、Linux Ext2/Ext3、ReiserFS、Linux SWAPの各ファイルシステムに対応。イメージの保存先には、ハードディスクのほか、CD-R/RW、DVD-R/RW、FD、ZIP、Jaz、MOといったリムーバブルメディアやネットワークドライブを指定できる。インタフェースはIDE、SCSI、USB 1.0/2.0、IEEE 1394、PCMCIAの各規格に対応。バックアップイメージの保存は、圧縮率や分割を指定して行える。バックアップイメージにパスワードを設定して、他人がリストアできないようにすることもできる。
イメージの復元時に、パーティションの種類やファイルシステム、サイズ、ディスクの位置を変えることも可能。「イメージの参照」機能を利用すると、イメージファイルを一時的に論理ドライブとして認識させることができる。このイメージファイルは、エクスプローラなどで通常のドライブと同じように開くことができるため、フォルダ/ファイル単位のコピー(復元)も簡単に行える。