「ミスティック・エンブレム」は、主人公が英語の問題を解くことで敵を倒し、成長しながら冒険を続けるというRPGをベースにした英語学習ソフト。ゲームを楽しみながら自然と英語学力を向上させられる。問題は初級編と中級編から構成され、本体験版では、中1・英検4級レベルから高校以上・英検2級レベルまでをカバーする。

ゲームとしては、主人公が旅をしながら途中遭遇する敵と戦い、アイテムを集め、経験値を上げてレベルアップしてゆくというオーソドックスなRPG。通常のRPGとの違いは、敵との戦闘手段が「英語の問題に解答する」ということだけだ。問題は穴埋めや語順の入れ替え、発音に関するものなど。いくつかの選択肢から正解を選び、正解すると経験値が上がる。コインなどのアイテムを入手できることもある。逆に、不正解や制限時間オーバーの場合は、敵の攻撃によるダメージを受け、HPが減少する。

出題後には問題に関する解説が表示され、文法や慣用句などをそのつど覚えていける。また、以前出題された問題では、そのときの結果（正解か不正解か）も表示されるので、繰り返し間違えてしまう問題をチェックし、理解をより確実なものにすることができる。

アイテムには、武器や衣、薬のような一般的なもののほかに、ユニークなものが多数ある。戦闘の方法が「英語の問題を解く」であるため、例えばヒントをもらったり、選択肢の数を減らしたりといったものがある。制限時間を延ばす呪文などもある。

戦闘が単調にならないよう、途中、カードゲームなどのミニゲームが用意されているる。さらに、これまでの成績を見ることのできる場所がいくつか設けられており、苦手分野などを分析できるようになっている。

出題のあとにある解説もわかりやすくできている。また、不正解だった問題ばかりを集めたダンジョンもあるなど、理解の足りない分野の問題を繰り返し解くことで理解を深めるといった工夫がなされている。

体験版ということでストーリーも途中まで、また問題の数もかなり少なくなっているのだが、なかなか楽しめた。グラフィックもしっかりしているし、教育を主目的にしたソフトだからといって、RPGとしての完成度がおざなりになっているという印象はない。中高校生はもちろん、長く教育英語から遠ざかっているおじさんたちがクイズ感覚で遊んでも十分に楽しめると思う。

そして二つ目。ゲーム性に着目した教育ソフトは数あれど、ほとんどは紙芝居だったのです。これでは、せっかくのゲームの持つよさを引き出せない。

ロールプレイングゲームはこれらの点で大変優秀だと思ったのです。何より、その継続性は身をもって実感していましたし。

その後も長い道のりでした。ゲーム内主人公の成長と自分の成長をダブらせることや、簡単な問題から難しい問題へステップアップしていくことも練り込みたかったので、メンバー内で長いこと議論を続けていましたね。

開発中に苦労した点
シナリオですね。ただ問題を出せばいいのではなく、問題に見合った分のシナリオやイベントも作成しなくてはなりませんでしたから。とはいえ、問題数も相当数用意したので、これにも苦労しました。体験版では文法解説書が使えなくてとても残念なのですが、問題に対しての解説はしっかり用意しました。

みなさん、モンスターに負けたからといってメッセージを早送りせずに、ちゃんと解説も読んでくださいね。

ユーザにお勧めする使い方
開発サイドからは特にありません。ゆっくりと問題をしらみつぶしにしてもいいですし、さっさとシナリオを進めるのもよいでしょう。自分の好きなように進めてください。

今後のバージョンアップ予定
これも無償版として、対戦型の英語ゲームを考えています。ネット上で出会った別の人と英語の問題を出し合い、勝てば相手の出してきた問題を手に入れます。自分が出せる問題や難易度が増えていくような感じです。また、レベルが上がればオリジナルの問題を作ることもできますよ。

＃　将来的にインターネットサイトやベクターで公開する予定です。