「BMP2AVI」は、ソフト名からわかるように、静止画であるBMP画像からAVI形式の動画を作成するソフトだ。作成は非常に簡単。コマとなる画像をリストに登録し、変換を実行するだけでよい。BMPのリストやAVIへの変換設定などはテキストファイルに保存されるため、設定を変更して再変換を行うことも簡単だ。

メイン画面は、大きく上下に2分割された構成。上側がBMPファイルの登録エリア、下側が各BMPのプレビューエリアとなっている。ユーザは、登録エリアに用意された空行に対して任意の画像を割り当ててAVI変換用のリストを作成する。BMPファイルの登録は、コマの再生順となる目的の行をダブルクリックしてダイアログからファイルを選択するか、ファイルをウィンドウ上へドラッグ＆ドロップし、挿入先の行番号を指定して行う。空行は初期状態で10行。複数のBMPファイルをまとめてドラッグ＆ドロップすることも可能だ。

下側のプレビューエリアでは、リストに登録された画像を、【Enter】キーなどで参照できるようになっている。

編集は、リストの行を入れ替えたり、新規に行を挿入したりといった形で行う。カット/コピー/ペーストのほかに、選択位置や最終行への空欄の挿入、選択行の削除やクリア、指定行への移動などをメニューから選択して行える。

リスト内に何も登録されていない空白行がある場合は、次に画像が登録されたフレームまでの間は同じ画像が継続表示される。

そこで単純に、スライドショウ/プレゼンテーションソフトと比較した場合は、ファイル形式がAVIという汎用的なもので、プレイヤーを選ばないという点がひとつのメリットといえそうだ。ただし、手軽さ最優先で考えた場合、1画像あたりの表示時間をフレーム数と再生速度から割り出さなければならないのはやや面倒だ。ものぐさに徹するなら秒単位で指定できてもよかったのではないかと思う。

もうひとつのメリットはデータの保存形式である。「BMP2AVI」ではBMP画像を登録したフレームリストをテキストファイルの形で保存している。このため、テキストエディタで一部を書き換えたりPerlなどのスクリプト処理言語を使って一括処理するといった方法で登録画像のファイル名だけ書き換えてやれば、異なるムービー設定ファイルを簡単に作り出すことができる。同じ構成・展開で画像だけ入れ替えたプロモーション用クリップを大量に作るようなケースでは、かなりの省力化になりそうだ。

開発中に苦労した点
技術的な話はさておき、「いかにシンプルな画面にするか」というのが最大の難点でした。いろいろ考えた結果、上半分にリスト形式でどのファイルをどのタイミングで表示するかという操作部分、下半分にそれぞれの画像のプレビュー画面という形にしました。リストの操作部分（編集メニュー）は、まだ改良する必要があると思っています。

パワーユーザの使い方
もちろん、手でフレームを一枚一枚描いていき、それを動画にするという使い方がベースだと思いますが、スクリプト等で少しずつ変わっていく静止画をたくさん自動生成し、それを並べて動画を作りやすいように設計されています。

今後の開発方針
シンプルさ、軽さを損なわず、不思議な挙動(バグ)がないことを最も重視して、使いやすく取っつきやすいソフトにしていきたいです。